結婚のご縁がつないだ。 帰りたくなるほど食べたくなる「宇都宮餃子®」

こんにちは! 踊るライター・マキマキノです。

ベリーダンス歴18年。福岡でベリーダンスコミュニティ「SILICA・シリカ(http://silicadance.com/)」を主宰し、ダンスの楽しさを伝えながらライターをしています。

そんな私の夫は、栃木県宇都宮市出身。宇都宮市は、総務省「家計調査(2015年〜2017年の平均)」によると静岡県浜松市と消費量全国一位の座を争うほど、餃子をよく食べる「餃子の街」として知られています。

夏は暑く冬は寒い内陸性の気候のため、宇都宮市民はスタミナがつく餃子を好んで食べるようになったという説があり、夫によると、昔は餃子がよく食卓にあがっていたそうです。家庭でいちいち作るのは大変ということで餃子専門店が増えたという説もあり、今では宇都宮市内には200店もの餃子店があります。

私も宇都宮に帰省すると、「宇都宮みんみん(宇都宮市民に愛されている餃子店)に行こう!」と夫と一緒に必ず食べに行くほど宇都宮餃子が大好きになりました。

今回は「宮っこ」と呼ばれる宇都宮市民が愛してやまない餃子店を紹介しつつ、宇都宮餃子の魅力をお伝えしたいと思います。

宇都宮には餃子の神社がある!?

関東の北の方にあるのはわかるけど、宇都宮って何県だっけ?」

2013年に出会って2ヶ月で結婚した、私たち。しかし、東京生まれの私はそれまで宇都宮の場所を明確に知りませんでした。

栃木県は、「とちおとめ」で有名ないちごの生産量が2017年まで50年連続全国一位を誇り、餃子にかかせない「にら」は高知県に一位の座を奪われて以来、「栃木にらNo.1産地奪回運動」を展開するなど自慢できる特産物がたくさんあります。栃木県の中部に位置する宇都宮市は、人口およそ52万人を有する北関東最大の都市で、栃木県の県庁所在地です。

初めて私が宇都宮を訪れたのは、夫の実家に挨拶に行った時のこと。東京駅から新幹線で50分ほどで、JR宇都宮駅に降り立ちました。

JR宇都宮駅から車で10分ほどのところに、宇都宮一の繁華街があるということで夫が車を走らせると、慣れ親しんだPARCOの看板が見えてきました。そして、その向かいには、何やら重厚感がある神社が!

ビルとビルの間に鎮座する、その神社の名は「宇都宮二荒山神社」(※ 日光にも二荒山神社があります)。境内前のバンバ広場では、毎月第一・第三木曜日の夜に、「サーズデーナイトフィーバー」 というイベントが行われ、さまざまな飲食店が屋台を出店し、多くの市民が足を運びます。

この二荒山神社には、なんと餃子のおみくじ「しあわせ餃子おみくじ」があります!

おみくじは全部で5種類。「水餃子(学業成就)」「焼き餃子(金運上昇)」「翡翠餃子(厄除健康)」「海老餃子(恋愛成就)」「胡麻餃子(運気上昇)」の餃子の形をしています。

二荒山神社の公式サイトで偶然「幸せ餃子おみくじ」があることを知りました。今度帰省する時はおみくじを引きに行ってみようと思っています!

詳細は、二荒山神社の公式サイトで確認してみてくださいね!

宇都宮二荒山神社の公式サイト http://futaarayamajinja.jp/kitou/

「特徴がないのが特徴」の宇都宮餃子とは?

総務省(当時は総務庁)の家計調査で、宇都宮市が1987年の調査開始以来、毎年「餃子消費量日本一」だったことから、餃子で宇都宮をPRしようと1993年に宇都宮餃子会が発足しました。「宇都宮餃子」は、宇都宮餃子会が2002年に商標登録した名称ですが、明確な定義はないようです。

夫に聞いても「うちは肉が多めだったかな。でも、お店で出てくるのは、ニラとか野菜多めの甘みのある餃子が多いと思う」とのことで、これといった特徴は思い当たらない様子。

少し考えこんだ夫はふと、「おいしすぎないのが良いんだよ。特別なものでおいしすぎたら毎日は食べないでしょう? 毎日食べても飽きが来ないのが宇都宮餃子の特徴だと思う」と話してくれました。

その言葉に納得しつつ、「宇都宮の人ならみんなが知っている有名な餃子店があるから行ってみよう」という夫の言葉にワクワクしながら餃子店へ。

二荒山神社からも徒歩3分ほどのところにあるのが、「宇都宮みんみん」と「ぎょうざ専門店 正嗣(まさし)」。宇都宮みんみん本店と正嗣本店は徒歩1分ほどの目と鼻の先にあり、宇都宮餃子の双璧をなす餃子専門店です。

▲宇都宮みんみん本店。写真提供:宇都宮餃子会

宇都宮みんみんの創業は1958年。宇都宮市で創業した餃子専門店の中で最も歴史があるお店です。北京に住んでいた創業者が北京で覚えた味に工夫を重ね、できあがったそうです。

▲宇都宮みんみんの餃子は「焼餃子(ヤキ)」「水餃子(スイ)」「揚餃子(アゲ)」の3種類各240円。ごはんやビールもあります。

食べてみると、宇都宮みんみんの餃子は、味がしっかりついていて濃いめ。焼餃子と揚餃子はごま油100%で調理されるため、香ばしくコクがあります。自家製のラー油は、器の底に沈殿している唐辛子などの薬味が砂のようにサラサラ。常連さんは「シャリシャリ・砂」と呼んで、これだけをつけて食べる人もいるそうです!

創業1965年の正嗣の餃子は、創業以来変わらず丸い鉄鍋で焼かれており、鉄鍋にぎっしりと餃子を敷きつめて焼くことで、焼き目が香ばしい羽根になるのが特徴。

「ぎょうざ専門店」というこだわりの元、メニューは「焼き餃子」と「水餃子」の2種類各210円のみ。材料の肉や野菜などはすべて国産。食べてみると、焼き目はパリッ、皮はもっちり、野菜はシャキシャキと甘みが強くてさっぱりした味わいでした。

水餃子は、オリジナルのブレンドで調合されたさっぱりしたタレと自家製のピリ辛ラー油をタラっと入れてスープ仕立てにして食べるのが宮っ子の食べ方。スープも最後まで飲みほせるほどおいしかったです!

▲正嗣の焼き餃子二人前。「ヤキをダブルで!」と注文するのが”通”の頼み方です。

どちらのお店も、一人前は一皿6個です。それで200円ちょっととは安い!
ごはんと一緒にガッツリ食べたい人、餃子だけをひたすら食べたい人など好みはそれぞれだと思いますが、「毎日食べても飽きない」という夫の言葉通り、私もいつしか病みつきになりました!

宇都宮みんみんと正嗣は宇都宮市内にそれぞれ数店舗あり、お昼時や夕飯時になると、行列ができるほどの人気店。主婦らしき女性が夕食のおかず用にお持ち帰りしていく姿も見られました。

地元「宮っこ」に愛されるご当地ファストフード

▲宇都宮 みんみんの店舗で購入できる焼・水・揚餃子のキーホルダー

「正嗣が高校の近くにあったから、部活帰りに友だちとよく寄っていたよ」と言う夫。

実際、制服を着た高校生の男の子たちが慣れた様子でカウンターに座り餃子を食べている姿を見かけました。宇都宮餃子は、子どもから大人にまで愛される、まさにご当地ファストフード。

宇都宮市民のことを「宮っこ」 ということは、結婚してから知りました。実は私の旧姓には、「宮」という漢字が入ります。縁というものは、なんとも不思議なもの。

見知らぬ土地だった宇都宮は私にとって、帰りたくなるほど食べたくなる宇都宮餃子が待っている愛すべき土地になりました。

▲ 来らっせ店内。写真提供:宇都宮餃子会

二荒山神社の近くには、宇都宮みんみんと正嗣の他にも、老舗の餃子店「香蘭」や色々な店の餃子を食べ比べられる餃子の見本市「来らっせ(きらっせ)本店」があります。ぜひ好みの宇都宮餃子を探しに宇都宮を訪れてみてくださいね。

「宇都宮みんみん」http://www.minmin.co.jp

「ぎょうざ専門店 正嗣(まさし)」http://www.ucatv.ne.jp/ishop/masashi/

「宇都宮餃子会」http://www.gyozakai.com

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