二十四節気に合わせて心と体を整える“芒種” | おうちごはんラボ

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二十四節気に合わせて心と体を整える“芒種”

オフィシャルメンバー滝野香織さん

二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら、自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通して、健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第27回は「芒種(ぼうしゅ)」です。

 

芒種とは6月6日~6月20日頃、梅雨の時期になります。じめじめとした日が続き気分もどんよりと落ち込みがちになるこの季節。室内干しの洗濯物に囲まれていると何だか気分も落ち込んでしまいがちになります。身体の不調も多くなる高温多湿の時期ですので、体内に溜まっている余計な湿気を取り除き、気・血・水の巡りを良くして身体を元気にしていきましょう。今回は「梅」について紹介したいと思います。

 

スーパーマーケットでも青梅が並び出す今の時期。梅酒や梅シロップを仕込んだり、黄色い完熟梅を梅干しにするなど、梅を仕込む行為を「梅仕事」と言います。まさにこの時期にしかない旬の食材に手間と時間を惜しまず注ぎ込むこれらの作業、夏を元気に乗り切るためのシロップや、薬効のある保存食としての梅干しを仕込む、なんとも風情があって心身ともに豊かになる季節の仕事なのです。

 

梅の主な効能は便通を良くする、肺の動きを助ける、咳を止める、痰を取り除く、胃の働きを整える、老廃物や毒素を取り除く、疲労回復効果と身体の内部の不調に効果が期待できます。

 

梅は昔から食べ物の毒・身体の余分な水の毒・古い血の毒の「3つの毒を絶つ」と評され、高い薬効を持つとされています。制菌効果に優れている梅は、お弁当やおにぎりに梅干しを入れると腐らない、食中毒を防ぐ効果がある、と聞いたことがあるのではないでしょうか。これはクエン酸の効果によるもので、体調が悪く胃酸の分泌が減少したときに、梅干しのクエン酸が強い味方となり食中毒にかかりにくくしてくれます。また梅干しの酸味は口の渇きを癒し、胃腸の働きを活発にして食欲を増進させるほか、疲れを癒し、活力をつけるパワーを持っています。血の巡りを良くすることから美容にも効果が期待できるとされています。

 

さらに梅には「梅リグナン」という抗酸化活性作用もあります。梅リグナンとはポリフェノールの1種で、抗酸化作用の他に抗腫瘍活性・抗肥満活性など様々な機能性があり、酸化ストレスによる動脈硬化、発癌などの疾患、老化の予防も期待できます。

 

上記のような効果効能以外にも、鎮静作用が備わっているのも梅の持つパワー。梅干しの香り成分・ベンズアルデヒドに痛みを鎮静・軽減する効果があるそうです。頭痛の時は「こめかみに梅干しを貼る」という伝承療法も、あながち間違いではないというわけです。

 

「梅はその日の難逃れ」と昔の人は言いました。毎日1個食べることで身体のリズムが整い、次の日の体調準備に繋がりますので、ぜひ積極的に摂ってみてはいかがでしょうか。

 

梅を使ったレシピはこちら

 

参考 「紀州梅効能研究会」WEB

「からだに効く和の薬膳便利帳」武 鈴子