目指せ市の特産品!館林の女性農家グループが作る自慢の果実「ボイセンベリー」 | おうちごはんラボ

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目指せ市の特産品!
館林の女性農家グループが作る自慢の果実「ボイセンベリー」

オフィシャルメンバー 旅人料理編集部

ポテトクラブのみなさん。いちばん左が落合初枝さん

 

毎年夏になると全国最高の温度を記録する日が多く、日本でも有数の「暑いまち」として知られる群馬県館林市。このまちで、日本ではまだ馴染みのない「ボイセンベリー」という果実が、市の特産品にすることを目指して生産されています。

 

ボイセンベリーはラズベリー・ブラックベリー・ローガンベリーの交配種。カリフォルニア州の農場でルドルフ・ボイセン氏によって発見、栽培されたことからこのように名付けられました。エラグ酸・アントシアニン・葉酸・亜鉛などが非常に豊富で、特に葉酸はブルーベリーの約5倍も含まれています。欧米では美容と健康のためにジャムやパイの材料にしたり、ジュースにしたりなどして日常的に食されているそうです。

 

 

勉強会で集まったのをきっかけに「ポテトクラブ」を発足

 

館林でボイセンベリーを生産しているのは「ポテトクラブ」という女性農家のグループです。約25年前に農業指導センターの勉強会で女性農家が集まったのをきっかけに発足し、現在、会員は15名。ボイセンベリーを生産するようになったのは約10年前からです。

 

日本ではまだ馴染みのないボイセンベリーをどうして生産しようと思ったのか? ポテトクラブのメンバーである落合初枝さんに話をうかがいました。

 

「館林にぽんぽこという農産物直売所ができたので、そこでポテトクラブからもなにか目玉になるような農産物を出さないかと考えていたんです」

 

そんなときに落合さんがテレビで目にしたのがボイセンベリー。ポテトクラブで生産していたブラックベリーとよく似ていたので、これならばできると感じたそうです。すぐに日本ボイセンベリー協会に問い合わせ、苗を取り寄せて生産を始めました。

 

いちばん苦労したのは草取りでした。畑に毎年種類の違う草が生えてきてしまい、こまめに取り除いてやらなければなりませんでした。バラ科の植物でトゲがあるので剪定(余分な枝を取り除くこと)も大変だったそうです。

 

「そんな苦労もあって、はじめて実がなったときは本当に嬉しかったです」

 

 

たくさんの人の力を借りてボイセンベリー商品を開発

▲収穫を終えたボイセンベリーの樹。ツルにはたくさんトゲが生えています。

 

しかし、そこで問題が起こりました。ボイセンベリーはあまり日持ちしない果実なので収穫してからすぐに冷凍保存しなくてはならないのですが、農産物直売所のぽんぽこに冷凍庫がないことがわかったのです。

 

これでは育てたボイセンベリーを売ることができない……。そんなときにたまたま紹介してもらったのがジェラート屋でした。そこでボイセンベリーのジェラートを作ってもらいました。その後は商工会議所を通し、市の商工業者に羊羹やラスクなどさまざまな商品を開発してもらいました。

 

最近では東京の人気菓子店からも注文が入るようになりました。しかし、そこでまたひとつ問題が発生。ボイセンベリーの収穫量がまだ少なく、それらの注文になかなか応じられないということです。収穫時期が6月の2~3週間のみと非常に短いことに加え、メンバーは全員、他に米、きゅうり、梨、苺などを育てているのでボイセンベリーだけに専念できないことがネックになっていました。

 

「館林のボランティア団体の “蛇沼(じゃぬま)を考える会” の方たちにもボイセンベリーを育ててもらっていますが、それでもまだ収穫量は少ないです」

 

これからはボイセンベリーの収穫量をいかに増やしていくかが課題になりそうです。

 

▲落合さん手作りのボイセンベリーのゼリー

 

落合さん宅のボイセンベリーの畑はすでに収穫を終えていましたが、果実を冷凍保存していましたので、それを使ったゼリーをいただきました。とても爽やかな酸味がクセになりそうな味わいでまさに絶品! ボイセンベリーのゼリーは、ご家庭で簡単に作ることが出来るので、是非チャレンジしてみてください。

 

ボイセンベリーのゼリーのレシピはこちら

 

 

▲容器に入れて冷やし固めたボイセンベリーのゼリー

 

 

化粧品会社もボイセンベリーに着目

▲スクリーンでこれまでの活動やボイセンベリーの新製品を発表

 

2018年8月24日、館林の「シュガーヒルカフェ」というレストランでボイセンベリーの収穫祭が開催されましたので、そちらにもお邪魔してきました。

 

会場ではボイセンベリーのスムージーなどがふるまわれ、「株式会社シーエスラボ」のボイセンベリーを使用した石鹸などの商品発表が行われました。ボイセンベリーに含まれるエラグ酸は美白にも優れているのだそうです。

 

▲収穫祭でふるまわれたボイセンベリーのゼリーやジュースなど

 

▲群馬県産のシルクとボイセンベリーを配合した手練り石鹸

 

ポテトクラブや蛇沼を考える会の方たち、さらには館林の市長や東洋大学の教授など多くの方が参加していました。ボイセンベリーを館林の特産品にするために市を挙げて取り組んでいることがうかがえました。

 

落合さんにポテトクラブのこれからの目標をうかがうと、

 

「まずはボイセンベリーの収穫量を増やして商業ベースに乗せること。それから障害者支援施設でボイセンベリーの育て方を教えたり、移動販売車で販売したりなどもしてみたいです」とのこと。

 

「でも、みんなと集まってこういう夢を語り合っているときがいちばん楽しいのかもしれません。ポテトクラブを結成したもともとの目的は、みんなと集まって楽しい時間を過ごすことだったので、それはもう達成していますね」

 

笑顔でそう話してくれました。

 

 

▲黒酢入りボイセンベリー

 

これまで館林の特産品といえば、うどんや麦落雁などがありましたが、そこにポテトクラブのみなさんの作るボイセンベリーが加わる日もそう遠くはなさそうです。

 

 

 

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