オーストリア・ウィーン近郊にある、美しいワイン農家のおかあさんが教えてくれた、愛情たっぷりのキッシュ。 | おうちごはんラボ

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オーストリア・ウィーン近郊にある、美しいワイン農家のおかあさんが教えてくれた、愛情たっぷりのキッシュ。

オフィシャルメンバー 旅人料理編集部

いざ、オーストリア・ウィーン近郊の美しいブドウ畑の街”ゾース”へ!

 

2018年8月、私はウキウキしながらドイツ・ベルリンからオーストリアに向かいました。ずっと楽しみにしていた、友人が嫁いだBIOワイン農家さんへ、1週間滞在してワイン造りのお手伝い体験をする旅です。

 

まずは、首都ウィーンに到着。

 

駅構内には、ウィーンを代表する画家・クリムトの展示のポスターも。華やかな都の雰囲気が漂います。観光名所盛りだくさんの街ですが、探検は去年たくさんしたし、また違った素敵な場所に出会えるはずだから、と、ぐっと堪えてそのまま電車に乗り込みます。

 

50分ほど揺られていると、窓からの景色が美しい都から、きれいに生い茂る草木の緑一色に変わっていきました。降り立つと、なんだか空気の味も違う気がする!

 

駅には、友人と友人のお義父さんが車で迎えに来てくださっていました。さっそくドイツ語でご挨拶。ベルリンには2年住んでいて、やっと慣れてきたドイツ語だけれども、オーストリアのドイツ語はまたちょっと違う印象なのです。なんというか、コロコロしている感じ。違う国だけど、同じ言語を話しているって、日本人の私達からすると、とても不思議ですよね。

 

さあ、今回の旅の目的地、”ゾース”に到着です!

 

この地域では昔から伝統的にワインが作られてきていて、現在でもいくつものワイン農家さんたちが、おいしいワインを作り続けています。

 

 

早速、ワイン造りのお手伝いをしましょう!

お家に到着すると、友人の旦那さんとお義母さん、そしてちょうど遊びに来ていた義弟さんご夫婦がいて、とっても賑やかな様子でお迎えいただきました。こちらのファミリーは、ご家族みんなでBIOワインを作っていらっしゃいます。

 

さて、早速ワイン造りのお手伝い体験です。ワインを飲むことはあっても、作られているところを見学できたり、実際に作業もさせていただけることはとても貴重な経験です!

 

今回お手伝い経験させていただいたのは、下記の5つの工程です。

 

・”フェアシュー”という熟れていない青い葡萄を使ったお酢の様なジュース用の葡萄の収穫

・”フェアシュー”をつくって、瓶詰めする作業

・ワイン用の、まだ小さいブドウの苗を添え木に固定する作業

・畑の雑草取り

・ワイン用のブドウの収穫

 

ブドウの収穫は、ひとつ、ひとつ、丁寧に手作業で摘み取られていきます。収穫後の加工作業も、瓶詰めも、すべて手作業。この丁寧な手法で作られたワインは、大量生産の手法で生産されたワインとは一味も二味も違うものになるそうです。試飲もさせて頂きましたが、どれも本当においしい……!

 

上の写真は、最終日に収穫したブドウたち。つやつやで、キラキラで、太陽の光を浴びた宝石の粒のようでした。

 

私たちは、食事の前に”いただきます”という挨拶をしますが、ワイン造り体験を通して、その言葉の重みを再確認できました。おいしい料理の背景には、料理を作ってくれた人と、そのさらに後ろに、食べ物を丁寧に育ててくれた人たちの働きと苦労がたくさん詰まっているんですよね。”いただきます”という挨拶は、どこの国に行っても忘れずに言い続けたい言葉の一つです。

 

 

ワイン農家さん直営のレストラン、 ” ホイリゲ” で素敵なご飯とワインを頂こう!

ゾースのメインストリートには、たくさんの”ホイリゲ”と呼ばれるワインレストランが並んでいます。

ワイン農家さんたちが経営しているレストランで、なんと自家製のワインを、素敵なお料理と一緒にいただくことができるんです。

 

でも、オープンしているホイリゲと閉まっているホイリゲがあります。実は、お店を開ける期間など、それぞれに決まりがあるそうなんです。その理由は、お互いのお店に行き、お互いのワインを飲みながら語り合い、良きライバルとして切磋琢磨していくためなんだとか。

 

ホイリゲのドアの前に、ランプと松の葉が飾ってあったら『今日はオープンしているよ!』の合図。私が滞在してた期間は、友人のお家のホイリゲはお休み期間だったので、友人の旦那さんの幼馴染が経営するホイリゲに連れて行って頂きました。

 

店内には素敵な料理とワインと共に、家族や友人たちと過ごす時間を楽しんでいる人たちがたくさん。

 

私もワインと、オーストリア料理を頂きました。そのおいしさに、ただただ感動していると、友人の旦那さんの幼馴染さんがおすすめのワインとチーズを持って、席にやってきました。ワインのお話、最近のお話、政治のお話……話題と穏やかな笑い声はつきません。

 

ご一緒させていただいてことで、ゾースの人たちにとって、この時間と空間はとても大切という気持ちが伝わってきました。

 

 

畑仕事の疲れも吹っ飛ぶ!お義母さんの愛情たっぷりの手料理。

お家に滞在中させて頂いている間、お義母さんが毎日手料理を作ってくださいました。

 

ここのお家のホイリゲのメニューは、お義母さんが全部考えて手作りされていて、大人気なんだそう。お味は本当に全ておいしくって、ご飯の時間が毎回楽しみで仕方がなかったです。そんなお義母さんの趣味は、もちろんお料理と食べること。お義母さんのお母さんから教わったレシピや、いろんな本や雑誌を読んで見つけたものたちだそう。

 

滞在期間中は、基本ご家族の皆さんとドイツ語で会話をしていました。

 

私のドイツ語自体はまだまだ……という部分が大きいけれど、ドイツとオーストリアのドイツ語のアクセントの違いもあり、せっかく1週間も滞在させて頂いているのに、うまくコミュニケーションが取れないことや友人に頼ってしまっている部分が大きいことに、実は少し落ち込んでいました。

 

最終日に、お義母さんがお菓子を焼いてくれて、コーヒーを一緒に飲む? と誘ってくださり、2人でお話をする機会がありました。私はちょっと、うまく話せるかな……と緊張していたのですが、なぜか意思疎通ができて、生まれてからずっと暮らしているゾースのこと、家族のこと、ワインのこと、お料理のことなど色々教えてくださって……それから私のベルリン生活の悩みなんかも、お話しました。とても嬉しかった出来事でしたが、もちろん、私のドイツ語が突然上達したわけではありません。

 

不思議に思っていると、後で友人がこう教えてくれました。

 

「お義母さんは、4人子供を育てていて、まだ言葉が話せない赤ちゃんと過ごした経験が豊富だから、言葉がうまく話せない人の気持ちを汲み取るのが、とても上手なんだと思う。私も、いちばん話しやすいの。」

 

それを聞いて、すごく納得したと同時に、改めて母は偉大だなと感じました。そんなお義母さんが作ってくれた料理は、愛情と気遣いが、たっぷり。

 

毎日作って頂いた手料理の中から、『キッシュ』の作り方を教えて頂きました。野菜がたっぷりで、その一つ一つにも、丁寧な一手間がかけられていました。

 

オーストリアのワイン農家で教えてもらったキッシュのレシピはこちら

 

 

『また、来年もお手伝いに来ます!』と約束をして、ベルリンに戻った数日後。

お義母さんの手料理が恋しくなって、教えてもらったレシピをもとに早速作って、ゾースのワインとともに頂いてみました。おいしい! ……けれど、やっぱりお義母さんの味の方が何10倍もおいしい。

 

この差は、作った回数と、その人の人生の深みからくるものな気がします。

私も、こんなおいしい手料理が作れるように、毎日丁寧に、やさしく生きていこうと思いました。

 

 

取材先『Weingut Bernhard Plos』

http://www.plosweinbergstrasse.at/JA/

ゾース

http://www.sooss.at/

 

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