島のイチゴをアジアへ発信!沖縄の恵みたっぷり「美らイチゴ」 | おうちごはんラボ

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島のイチゴをアジアへ発信!沖縄の恵みたっぷり「美らイチゴ」

オフィシャルメンバー 旅人料理編集部

沖縄を代表する果物と聞いて真っ先に思い付くのは、マンゴーやパイナップルなどのトロピカルフルーツですよね。しかし近年、沖縄各地でイチゴ栽培が徐々に盛んになっていることをご存知でしょうか? 沖縄県の北部にある宜野座村(ぎのざそん)を中心に2000年頃から増え始め、ついに宜野座村は「イチゴの里宣言」をするほどの力の入れよう。しかし生産量は、イチゴの産地として知られる栃木県や福岡県などに比べるとまだまだ少なく、沖縄県内でもスーパーマーケット等に出回ることはほとんどありません。それゆえ、多くの農園はイチゴ狩り体験に重きを置いた「観光農園」が積極的に行われています。収穫の始まる1月頃ともなると、県内外からの客で大いに賑わいます。

 

そんな沖縄で、最近新たにイチゴ農園をオープンさせたのが「株式会社美ら(ちゅら)イチゴ」。2016年に設立された新しい会社です。2017年、沖縄県南部の南城市に、7500平米のビニールハウス3棟もの大きな敷地を有するイチゴ農園「南城ハウス」を作りました。

 

今回お話を伺ったのは、「株式会社美らイチゴ」取締役副社長の野口豪さん。なぜ沖縄で、しかもイチゴという沖縄ではマイナーな果物の栽培を始めたのか。その秘密に迫ります。

 

 

イチゴ収穫の1月。かわいいイチゴ達がお出迎え

南城市は沖縄県内でも有数の農業が盛んな地域。美らイチゴの南城ハウスがあるのも、様々な野菜が育てられている農地の一角です。

 

1月中旬から、イチゴは旬を迎えます。既に真っ赤なイチゴがたわわに実り、ハウスは甘い香りに包まれていました。

 

南城ハウスで育てているイチゴは、恋イチゴ・恋みのり・かんな姫・よつぼし・かおり野の5種類。さらに沖縄で育てやすい品種はないか、今現在も探しているそうです。

 

ハウスの中では、数名のスタッフが「ランナー取り」という作業の真っ最中でした。ランナー取りとは、余分な葉や蔓を間引くこと。親株に成長を集中させ、イチゴの発育を促す大事な作業です。

 

この方が、「株式会社美らイチゴ」取締役副社長の野口豪さん。野口さん自身も、花はしっかり咲いているか、病気にかかっていないか等、入念にチェックします。

 

ふと花に目を落とすと、小さな蜂の姿が。「花を咲かすには蜂の受粉が必要不可欠。一般的にはミツバチを使うことが多いですが、ここは観光農園ですので、穏やかな性格で人を刺すことがほとんどない『マルハナバチ』にしています」と野口さん。

 

 

おいしい日本のイチゴをアジアへ発信

なぜ沖縄でイチゴ栽培を始めたのか。それは、「イチゴという果物が非日常の、沖縄やアジアの方々に日本のイチゴを広めたい」という目標のためでした。

 

「つい最近まで、沖縄ではイチゴは日常的に口にする果物ではありませんでした。そんなイチゴを沖縄の方にもっと日常的に楽しんでほしい、という思いで当初立ち上げメンバーが企画し、糸満市でご縁をいただいて、本格的に栽培を始めました。まだまだ沖縄の全ての方達に認知していただいている状況ではありませんが、地域の保育園やデイサービスのお年寄りなどにも、ご来園いただけるようになってきました」と野口さん。

 

また、アジアからの旅行者も年々多くなってきているそうで、今後はアジアの方々にも美味しい沖縄県産のイチゴを発信していきたい、と今後の展開を語ってくれました。

 

地域の方とのご縁でまずは糸満市にハウスを見つけることができ、栽培をスタートさせましたが、沖縄でのイチゴ栽培は、困難を極めたと言います。

 

「イチゴは土質や気候がほんの少し違うだけで、育て方が変わるほどデリケートな果物。他のイチゴ産地で培われたノウハウが、ここでは全く通用しないんです」

 

植える時期、水や肥料をあげるタイミング、その量。前例がない中で試行錯誤すること約3年、ようやく商品として成立するイチゴが完成します。しかしまだまだ完成型ではない、と野口さんは言います。

 

「毎年気候は変化しますので、その度に改良を加えなければいけません。農家は『毎年一年生』なんです」

 

毎年改めてスタートするのは大変ではありませんか?と伺うと

 

「大変だからこそ面白いんです。イチゴに限らず農作物は無限の可能性を秘めていると思っているので、やり方次第でどんどんいいものができるはず」

 

困難に立ち向かうその姿勢は、まさに開拓者のそれでした。

 

 

寒い日にも暑い日にも。優しい味わいの「イチゴの甘酒」

沖縄で作った島イチゴを沖縄中に広めるべく、美らイチゴでは県内の様々なイベントへ積極的に参加しています。

 

特注の真っ赤なフードトラックを引き連れて、イチゴのアイスクリームやイチゴのドリンク、シュークリームなどのスイーツを販売中。

 

そんな中、季節限定で開発したメニューが「イチゴの甘酒」です。

 

寒い日や、お祝い事の時のドリンクにぴったり。暑い日は、冷やしてもおいしくいただけます。

 

苺の甘酒のレシピはこちら

 

 

沖縄ならではの個性あふれるイチゴ作りを目指して

 

沖縄でイチゴ栽培を初めて約3年の間に、大きな手応えを感じてきていると野口さんは言います。

 

「おかげさまでイチゴ狩り体験を希望する方が非常に多く、特にアジア圏の観光客からのお問い合わせが急増しています。こちらの生産が追いつかなくてお断りすることも。もっと生産力と組織力を高めて、年間5万人の受け入れを目指しています」

 

と意気込みます。さらに、沖縄ならではのイチゴ開発への兆しも、わずかながら感じているとも。

 

「暑いとイチゴは早く赤くなる反面、赤くなるまでの期間が短いと、味が乗ってこないんです。しかし沖縄のイチゴは早く色付くにもかかわらず、十分おいしいんです。沖縄の強い太陽の日差しや潮風が、イチゴの成分や味に影響を及ぼしているのかもしれません。理由をしっかりと検証していきたいですね」

 

沖縄の自然の恵みを受けるからこそ育つ、オリジナリティ溢れるイチゴ。いつか全国にその名が知れ渡る日が、来るかもしれませんね。

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