食品添加物は体に悪い?メリットとデメリットを考えた添加物の役割

なんとなく体に良くないイメージを持たれがちな「食品添加物」。

たしかに食品添加物は度を過ぎれば、体に悪影響を及ぼす可能性があるとされていますが、一方で「必要な理由」もちゃんとあります。

このコラムでは、少し視点を変えて食品添加物のメリットとデメリットについてお伝えしたいと思います。

食品添加物には使用量の基準がある

食品添加物は厚生労働省によって使用量の基準が定められています。動物を用いた試験結果などの科学的なデータに基づき、食品添加物ごとに健康への影響がない範囲で「一日摂取許容量(ADI)」が決められ、安全性を確保しているのです。

食品添加物を使用するメリット

食物添加物は「よくないもの!」と思われがちですが、実は食品添加物を使用するメリットもあります。必要とされる理由について3つまとめてみました。

1.食品添加物は「食の安全性」を守っている

食品添加物が私たちの食の安全を守るために必要という背景には、「食べ物を長持ちさせる」という役割があるからです。魚や肉など日持ちしない食材に保存料や殺菌剤を入れて加工品にすることで食中毒を予防することができます。

2.食品添加物がないと作れない食品もある

食品添加物がないとできない加工品も存在します。例えば、日頃から当たり前のように食べている「豆腐」もそのひとつ。豆腐は「にがり」と呼ばれる食品添加物を使わないと上手く固まりません。「中華麺」も同じように食品添加物である「かんすい」がなければ、中華麺ならではの黄色や食感を出すことはできないのです。

3.食品添加物は「食を豊かにする」

食品添加物を使用するそのほかのメリットとしては、「食を豊かにする」ということが挙げられます。食品添加物の中には、色や香りをつけて美味しそうに見せたり、味や舌触りをよくして食感を楽しませてくれたりする役割を担っているものもあります。食品添加物をすべてなくしてしまうと、パサパサのパンやクッキー、形が崩れたゼリー、歯ごたえのよくないかまぼこ……など、いわゆる「美味しそうでない」食品となってしまう懸念があります。

食品添加物のデメリット

これまで述べたように、食品添加物は安全性も確認されており、食品の安全面を守るという意味で必要とされるものです。それでも食品添加物が悪者扱いされてしまうのは、インターネットによる情報で見られる偏った意見などの影響が関係しているかもしれません。

もちろん食品添加物も過剰に摂取してしまうと安全性を問われることはあります。加工品などは一日の摂取許容量の規定範囲内で添加が許されていますし、毎日食べ続けても健康に影響のない範囲で使用量が定められています。

とはいえ、基礎疾患や健康状態などさまざまな要因が重なり合って体に影響が出てしまうケースも100%ゼロではありません。一部の情報に振り回されて過剰に反応すれば大きなストレスとなり、逆にそれが体に悪影響を与えてしまう可能性もあります。多くの情報が交差する現代社会だからこそ、これを機会に正しい知識を持って毎日の食と向き合ってみてくださいね。

参考

【日本郵便】

【食品安全委員会】

【味の素株式会社】

【厚生労働省】

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