おしゃれFOODIEがいく〈グラスフェッドバターとギー〉

FOODIE(フーディー)とは、美味しい時間を楽しむことに積極的な人たちを指します。レストランがお客を選ぶ時代はもう終わり。いつ、どこで、何を、誰と、どのように食べたいかは自分で決める!そんなFOODIEがこれからの食文化を作り出す未来も、そう遠くはありません。そんなFOODIEが注目する新しい食文化について、今回は「グラスフェッドバターとギー」をお届けします。

数年前からダイエットや身体に良いと脚光を浴びているグラスフェッドバターとギーの両者ですが、あらためて、どのようなもので何が身体に作用するのかおさらいしましょう。

まずはグラス(=草)フェッド(=食物、エサ)バター。自然に近い環境で放牧され、無農薬の草を食べて育った牛の乳から作られたバターです。牛は放牧され自然の牧草を食べて育つべきという考え方からヘルシーコンシャスな人々や、セレブのダイエット術などで注目を浴びています。ニュージーランドやオーストラリアでは基本的にこのような放牧スタイルでの飼育方法がとられていまが、日本では国土や生産性の問題から放牧を主にはできません。穀物を食べて育った牛の悪口を言うつもりはありません。ただ、グラスフェッドバターは、不飽和脂肪酸の含有量が多い点は着目したいポイントです。不飽和脂肪酸の中でも、オメガ3脂肪酸の大切さは、このコラムを通じて何度も書かせていただきました。グラスフェッドバターのオメガ3とオメガ6のバランスは2:1という現代人に嬉しいバランスで含まれています。現代人の食生活では、理想のオメガ3:オメガ6は1:4からかけ離れ1:10~40ともいわれているのです。少しでも多くオメガ3が含まれる食品を摂取したい現代人にとって、グラスフェッドバターはうってつけの油脂かもしれません。また、グラスフェッドバターのオメガ3脂肪酸の中には「共役リノール酸」が多く含まれています。共役リノール酸は中性脂肪を分解し、体内に脂肪が蓄積するのを防いでくれことに加え、アレルギーを抑え、抗酸化作用によるアンチエイジング効果、筋肉の増加・増強する効果が期待できるとされています。グラスフェッドバターは輸入が主なので価格は高めですが、健康効果を理解して自分に必要なら選んでみましょう。

一方で、ギーはバターを加熱してろ過したもの。たんぱく質、水分、不純物が取り除かれていて、香ばしい独特の香りがあります。インドを中心とした南アジアで古くから作られており、最古の自然療法・インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」では食用だけではなく治療や皮膚に塗ることもあります。ギーは発煙点が高いので、加熱中の劣化が少ない油脂です。オメガ3を多く含み、消化吸収の早い中鎖脂肪酸を10%含む、世界一良質なオイルと言われています。
良質な油脂が健康に欠かせないことはもはや常識。とはいえ、大量に食べれば健康になれたり痩せるものではありません。体質もありますので、どんなオイルが自分に必要か、自分の身体と対話しながら見極めることが大切ですね。

(オフィシャルメンバー:滝野香織)

参考:
「green morning」 WEB
「データの時間」WEB

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