料理の幅を広げる、調味料のこと 〜本みりんとみりん風調味料の違い~

毎日の料理に欠かせない調味料。毎日使うものからたまに使うものまでいろいろありますよね。今回は「みりん」についてお話しします。

和食の基本調味料のひとつ「みりん」。最近ではあまり使わない人もいるようですが、皆さんはいかがですか?

スーパーでみりんを探すと、主に『本みりん』と『みりん風調味料』が目に入ると思います。通常、みりん風調味料の方が本みりんよりも安く売られています。

この「本みりん」と「みりん風調味料」の違い、それは原料と製造工程にあります。

《本みりん》

本みりんの原料は主にもち米、米麹、焼酎もくしは醸造アルコールから作られています。2か月ほどかけて糖化、熟成させたもの圧搾してろ過しており、アルコール度数が10~13%程度。糖分は40%ほどになります。

《みりん風調味料》

みりん風調味料の原料は、水あめなどの糖類にアミノ酸、酸味料、調味料などを混ぜてつくられています。アルコールはほぼ含まれないため、加熱しないで使うことができるのが特徴です。糖分は60%で本みりんよりも高め。アルコール分はほとんど含まれないため、アルコールによる調理効果は得ることができません。

みりん特有のメリットを得るには、やはりみりん風調味料よりも本みりんの方がおすすめ。

では、みりん(本みりん)には、どのような効果があるのでしょうか?

1.甘みを加える

甘みといえば砂糖が思い浮かびますが、みりんの甘みは熟成段階でつくられるため、ブドウ糖やオリゴ糖などの多種類が含まれたまろやかな甘みが特徴。そして砂糖と比べると分子の大きさが違います。分子の大きな砂糖は最初に入れますが、みりんは分子が小さいので、最後に入れるのが正解。しょうゆや味噌と同じくらいのタイミングに入れます。そこで入れても甘みがすっと入っていくのです。

2.煮崩れを防ぐ

アルコールには、食材を引き締める作用があります。そのため、煮物や煮魚など煮崩れしやすい料理の最初にみりんを加えることで、煮崩れを防ぐことができます。

3.臭みを取る

みりんに含まれるアルコール分が食材の臭みを取り、みりんの甘みで臭みを和らげてくれます。

4.照りをつける

料理の最後にみりんを加えて煮詰めると、みりんに含まれている糖分が料理においしそうな照りをつけてくれます。酒+砂糖よりも、みりんの方がいい照りを出してくれます。

みりん風調味料よりもメリットがたくさんある「本みりん」。今まであまり重視していなかった方も、ぜひ上手に活用してみてください。

【出典】
https://www.takarashuzo.co.jp/cooking/honmirin/riyuu.html

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