二十四節気に合わせて心と体を整える“立冬”

二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら、自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通じて、健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第108回は「立冬(りっとう)」です。

11月7日~11月21日頃、冬の始まりを示す立冬ですが、まだ冬には遠いような過ごしやすい陽気が続きます。寒い日に時折おとずれる束の間の暖かい日を「小春日和」と呼びます。

さて、今回のテーマは「たんぱく質をたっぷり摂りましょう」です。人間の身体の大半はたんぱく質です。そのたんぱく質は20種類のアミノ酸からなり、そのうち9種類は身体の中で作り出すことのできない「必須アミノ酸」と呼ばれます。体内で作り出せないということは、言い換えれば必須アミノ酸=食事から摂らなければならないということ。

皆さまは、1つの必須アミノ酸を1枚の板に見立て、それを囲うように桶とするアミノ酸の桶理論をご存じでしょうか。すべてのアミノ酸が満たされていると体の中では十分なたんぱく質が生成されると考えられ、1つでも不足したり量が少なかったりすると、そのアミノ酸の量しか他のアミノ酸も生成できないのです。9種類の必須アミノ酸がすべてバランス良く含まれることでアミノ酸スコアが100となり、体内で十分なたんぱく質が生成されるわけですが、アミノ酸スコア100の食品は、肉・魚・卵、他に牛乳・大豆です。アミノ酸スコアが100に満たない食品も組み合わせることで100にすることが可能です。

 

たんぱく質は朝からしっかり摂ることがとても大切です。筋肉の合成は、たんぱく質を摂取→消化→アミノ酸の血中濃度が上がることでスタートします。筋肉は1日の中で分解と合成を繰り返しているため、たんぱく質が足りないとアミノ酸の血中濃度が上がりません。筋肉合成が始まらないだけでなく、筋肉の分解が始まってしまうのです。睡眠は絶食状態ですので、朝こそ十分なたんぱく質を補給する必要があるのです。

朝ごはんを食べない人、またたんぱく質を意識せずにパンやおにぎりだけで食事を済ませる人は、たんぱく質が足りていない可能性が高いというわけです。数字にするなら1食あたり約20gのたんぱく質が必要です。

 

秋は、たんぱく質を豊富に含む美味しい食材がたくさんあります。旬の鮭・さばは焼くだけで美味しい魚なので朝ごはんに適しています。朝から焼くのは億劫という方は、前日の夜に焼いておくのもありです。オーブントースターで焼くのも、もちろんOKです。

鮭もサバも冷凍に向いているので、1食分ずつ冷凍しておくのもいいですね。朝20gのたんぱく質は気を付けないと難しいです。朝ごはんは唯一ルーティンが可能な食事。7パターンの朝食を考えてそれを繰り返せばよいのです。買い物も朝食の支度もラクになりますよ!





参考:「ニッケイ」WEB

オフィシャルメンバー:滝野 香織

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