その下ごしらえ、必要ですか?

毎日の料理、楽しんでいますか?

料理には、たくさんの下ごしらえがあります。
なかには、面倒くさくてスキップしたくなる下ごしらえもありますよね。
今回は、普段の料理で必要なのか疑問に思われがちな「下ごしらえ」について、意味・やり方をご紹介します。

肉の筋切り
厚めの肉を調理するとき、レシピを見ると「筋切りをする」と書かれていることがあります。筋切りとは、脂身と赤身の間にある筋に包丁で切込みを入れておくことで、この目的には肉を加熱した際、肉がそり返るのを防ぐことにあります。赤身、脂身、筋の3つはそれぞれ加熱による収縮開始温度、収縮率が違うため、切込みを入れないと収縮率の大きな筋に引っ張られて肉がそり返ってしまうのです。そり返ると見た目が悪いだけでなく、焼きムラができてしまうというデメリットが生まれてしまうため、肉の筋切は必要な下ごしらえなのです。

こんにゃくの下処理
最近では、あく抜き済のこんにゃくがスーパーなどで売られるようになりましたが、こんにゃく調理は、あく抜きのためも含め「茹でる」という下処理をして使うのが一般的です。さらに下処理の方法は、茹でる以外にも「たたく」「からいりする」といった方法があります。
「たたく」とは、片面を40回程度ずつ麺棒で叩くのですが、実はこのやり方で下処理をすると茹でるよりも水っぽさがない上に弾力も出ます。「からいり」も同様です。茹でるひと手間が面倒だと感じる方は、たたく・からいりするという下処理をお試しください。

パスタのゆで汁に塩を入れるか否か
パスタを茹でるとき、茹で汁になぜ塩を入れるんだろう?と不思議に思いませんか。塩を入れるのは、2つの目的があります。
1.パスタに味をつける
2.パスタのコシを強くする
味に関してお伝えすると、パスタはうどんやそうめんと違い、そもそもパスタ自体に塩が入っていません。塩味をつけてあげないと、そのままでは味としてはちょっと物足りないのです。また、コシを出すためには塩を多く入れた方がいいのですが、あまり多く入れてしまうと今度はパスタがしょっぱくなりすぎてしまいます。パスタのコシと味のバランスを考えると、ゆで湯の食塩濃度は0.5%にするのがおすすめですよ。

いかがですか?
普段何となくやっている下ごしらえ、意味とやり方がわかると料理がさらに楽しくなりますね。

(オフィシャルメンバー:戸根みち子)

参照:
女子栄養大学 料理のなるほど実験室(女子栄養大学出版部)

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