おいしいジビエは血抜きが上手い?硬さや臭い、下処理ってどうやるの?

「なんとなくクセのある肉」というイメージが持たれやすいジビエ。実は国の法律によって処理方法や設備状況が改善され、より高品質なジビエ肉が流通されるようガイドラインが整備されました。今日では美味しくいただけるようになったジビエ肉ですが、それでも臭みが気になる…という方は、自宅で下処理するというのも美味しく食べるひとつの方法。このコラムでは、自宅でジビエを楽しむ際の注意点をお届けしますので、ぜひ参考にしてください。

ジビエ肉の臭いが気になったら

ジビエ=クセがある肉と思われていた背景には、提供元の技術や設備が整っていなかったという理由があります。そもそもジビエは、捕獲した動物を解体〜血抜き〜冷凍〜解凍方法と一連の作業工程が臭みに影響しやすい肉といわれています。つまり技術が不十分だと臭みが強くなる可能性があるということ。こうしたジビエが出回らないよう、農林水産省では、ジビエ活用を推進すると同時に取扱のガイドラインを制定。このおかげで処理方法や設備の質が向上し、消費者がよりおいしく安全にジビエ料理を楽しめるようになりました。

それでもジビエ独特の臭みが気になるという方は、性別と捕獲時期をチェックしてみましょう。例えば、発情期のオスは通常のジビエ肉と比べるとかなり臭みが強いと言われています。特に発情期特有の臭いを発するイノシシやシカは、自宅用で購入検討する際に捕獲時期と性別を確認するよう注視する必要があります。



ジビエ肉の下処理方法は?

レストランや専門の飲食店で楽しめるジビエ肉ですが、近年はECサイトやジビエ直営店で購入できるようになり、自宅で楽しむ方が増えているそうです。免許を所有しているジビエのプロが解体〜下処理を行うので、臭いもほぼなし。ただし業者によって血抜きが不十分なジビエもありますので、少しでも臭みが気になる場合は自分で下処理を行うという選択肢もあります。その際に気をつけたいポイントを2つまとめてみました。

ゆっくり時間をかけて解凍する

解凍は冷蔵室に入れておくか、袋に入れた状態で氷水に浸しておくなどし、ゆっくり時間をかけることがおすすめ。こうすることで冷凍のジビエ肉の外側と中心部の温度差が小さい状態で解凍でき、旨味成分が流れ出ずに留まってくれます。

つけ置きで臭いの下処理を

購入したジビエ肉の臭みが気になる場合は、水や牛乳、ヨーグルトなどに30分から一晩つけ置きしておくと◎。血抜きができて、臭みもやわらぎます。もちろん調理する時は、血の色が出なくなるまでしっかり洗い流してください。塩や麹につけておく方法もあります。もし解凍して筋が多いと感じたら、包丁を使って丁寧に剥がし、肉をトリミングしましょう。筋が多いと、焼いたときに硬くなって食べにくくなるため、ローストの場合は特に注意が必要です。



家庭で扱うにはハードルが高いと思われがちなジビエ肉ですが、現在流通しているジビエ肉は、下処理がしっかりされているものが多いです。それでも気になるようでしたら、この記事の中で紹介した処理方法をぜひ実践してみてください。栄養価が高く、さまざまな料理を楽しめるジビエ肉。ぜひご家庭で楽しまれてくださいね。



参考:岐阜県サイト:https://www.pref.gifu.lg.jp/page/14625.html

   ジビエト:https://gibierto.jp/content/gibier/

   しょくヨミ:https://job.inshokuten.com/foodistMagazine/knowledge/food/detail/197

   フォレマ:https://blog.fore-ma.com/1008/

   東京都福祉保健局:https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/niku/jibie/guideline.html

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