近年、世界では和食ブームが起きていますが、その中でも「うま味」という日本語に注目が集まっているのをご存じでしょうか?
「うま味が凝縮されている」
「うま味成分がたっぷり」
こんな言葉を聞くと、なんとなく美味しそうな食事をイメージしますよね。
今回のコラムでは世界で認められたこの「うま味」に着目!アメリカ・ロサンゼルスで誕生し、米国のベストハンバーガー部門にランキング入りを果たした人気バーガーショップ「UMAMI BURGER(ウマミバーガー)」の東京・青山店のヘッドシェフ、吉田ナワーフ氏に「うま味」をキーワードにお家ごはんを美味しくする方法をお聞きしました。
プロから学ぶ、お家ごはんの美味しさを引き立たせるコツをお届けします。
見映えが悪いだけで「うま味」はマイナスに!
お家ごはんを作るとき、「見た目が悪くても味が良ければOKでしょう」と自分の料理に言い訳をすることありませんか?実は料理にとって見た目はとても重要なポイント。シェフのナワーフさんも「料理は最初に見た情報が大切。味が美味しくても見た目がダメだとまずく思えてしまうんです」と語っていました。
では、お家ごはんを盛り付けるとき、どうすれば美味しく見せられるのでしょうか?
美味しさアップのヒント①:食材と相性の良いお皿を選ぶ
いつも何気なく使っているお皿ですが、食材とお皿には相性があります。お皿の素材や色を意識しながら料理を盛り付けることで見た目も華やかに。
【シェフの一言】
白いお皿はどの食材とも相性が良く、美味しさを引き立ててくれる万能選手。ハンバーガーも白皿が1番美味しく見せてくれるのでUMAMIバーガーも白皿にのせて提供しています。流行りのウッドプレートを使うなら暗めよりも明るめの色味がオススメ。赤やグリーンなど、プレートよりも明るい色の食材が入るとより美味しさが引き立ちます。
美味しさアップのヒント②:食材はセクシーに盛り付ける
お皿の上に盛り付けるとき、力任せにギュッと抑えつけるのはNGです。何も考えずにお皿に盛り付けるのではなく、フワッとやさしく触れるイメージで高さを意識しながら盛り付けると見映えが格上げされます。
【シェフの一言】
盛り付けのコツは力を抜いてそっと置くようにすると高さと空気感が入ってセクシーに見えます。また、料理を盛り付け時に意識してもらいたいのが、暗い色を中心にすること。
例えば、ブロッコリーとにんじんのソテーとマッシュポテトを盛り付けようと思った場合、そのままお皿ボテッと盛り付けるとセクシーではありませんよね。
お皿の中心に1番色が濃いブロッコリーを配置、その周りにマッシュポテトとにんじんを添えると全体の盛りつけが締まり、バランスも整います。お刺身に添える大根のツマもペチャッとしていると美味しさが激減!高さがあると不思議と美味しそうに見える上、お刺身の美味しさをも引き立ててくれるのです。
美味しさアップのヒント③:美しい盛りつけはピラミッド型
高さのある料理を盛り付ける時は、ツリーやピラミッドのような三角形をイメージしながら盛り付けましょう。また、重さのある食材を土台にすると安定感が出ます。
【シェフの一言】
サラダを盛り付けるときは、ロメインレタスなど芯のあるものを下に置いて土台にすると◎。リーフや他の野菜など、他の食材を軽くのせると見映えが良くなります。
いかがでしたでしょうか?味つけも大切ですが、見た瞬間の第一印象がうま味を感じさせる最初の五感です。食欲をそそる盛りつけができるかどうかで美味しさが段違いに変わるもの。お家ごはんを作る時はまずは「盛りつけ」でうま味を倍増させてみてはいかがでしょうか。
取材協力:
UMAMI BURGER青山店
ロサンゼルス発、アメリカ全24店舗展開。うまみ成分を最大限に引き出す調理法で作られる絶品バーガーショップ。
住所:東京都港区北青山3-15-5
TEL:03-6452-6951
OPEN:11:00-22:00