夏こそ小豆

夏に小豆?とピンとこない方も多いかもしれません。小豆といえば、あんこやお汁粉のイメージが強く、なんとなく寒い季節を連想しますよね。実際に小豆の旬は9~10月です。しかし乾燥した豆は保存食として1年中食べられています。今回はなぜ小豆が夏に良いのか?その理由をお届けしたいと思います。

日本人は四方を海に囲まれ、国土のおよそ70%が森林である湿度の高い気候風土で暮らしており、もともと「水滞」を生じやすいと言われています。水滞とは水分代謝が悪く、体内の水の排出が停滞している状態を指します。近年は冷たい飲み物や生野菜サラダを1年中いつでも好きな時に摂れる環境でもあるため、腎臓はオーバーワークしやすいと言えます。それを小豆が補い、水分代謝を促してくれるのです。日本では古くから毎月1日と15日に小豆粥を食べる風習がありました。利尿作用が高い小豆を定期的に食べることで、腎機能を補い、余分な水分を体外に排出してきたのです。

「塩分を摂りすぎるとむくむ」この知識は大勢の方が認識しているのではないでしょうか。でもそれは少し違います。正しく言えば、塩辛いものを食べて水分を摂りすぎたことがむくみの原因になります。腎層は塩がなければ機能しないので、尿も排出されません。問題になるのは99%が塩化ナトリウムの精製された科学塩(マグネシウム・カルシウム・カリウムなど大切なミネラル成分が取り除かれた人工物)の摂りすぎです。天然塩であれば適度に摂取することで体の機能を高めますので、日々の料理に使う塩は天然塩を意識してみましょう。それだけで簡単に健康作りができますよ。

そして小豆を使う料理やあんこには、少量の塩が味のアクセントになります。甘さの中にある塩辛さは、より甘さを引き立てて後味をスッキリさせます。さらに、小豆の水分代謝を塩のミネラルがサポートしているのです。

夏の暑さで水分を摂りすぎてしまい、体のむくみやそれによって引き起こされたダルさを毎年感じている方は、ぜひ小豆を食べるようにしてみてください。あんこやお汁粉のような甘い印象の小豆が苦手な方は、茹で小豆がおすすめです。小豆は水に浸す工程が必要ないので、すぐに茹で始められるので調理も簡単。皮に含まれるサポニンと呼ばれるアクを取り除くために数回の茹でこぼしをしますが、40~60分で茹であがります。甘くしなければ、雑穀のようにサラダにトッピングにもピッタリ。スムージーに入れたり普通のごはんに加えて炊くのもオススメです。さっぱりとして夏向けですよ。

小豆ごはん

小豆ごはん

<レシピの詳細は画像をタップしてください↑↑↑>

参考 「からだに効く薬膳の便利帳」武鈴子 家の光協会

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