「冬の不調に効く黒い食材」

中医学に基づく薬膳の世界では陰陽五行説がベースとなっており、冬は黒い食材を摂る
と身体を調えられると考えられています。五行配当の冬について、五臓は腎。「腎」とあ
りますが腎臓を直接示すのではなく、形を持たない身体の生理機能のことを指します。こ
こでいう腎は人間の生命力の元となる精(エネルギーの源)を貯蔵します。黒い食材は生
命力(腎の気)をアップします。腎の気が弱まると、身体の芯から冷えて免疫力が下がり
、風邪をひくと長引くなどの症状がでると考えられています。1月2月は寒さが厳しくな
り、インフルエンザや風邪が流行のピークを迎えるので、免疫力を高めることがとても大
切になってきますね。


 腎に効果的な食材は以下です。
〇黒豆…腎機能の強化。水分の排出を促し水滞を改善。関節痛やしびれを改善。膨満感の
改善。声がれに良いとされる。

〇黒ゴマ…気力を増して滋養強壮。肌を潤しなめらかにする。筋骨を強化する。肺を潤す

。アンチエイジングへの期待。

〇黒きくらげ…腎機能の活性化。不老長寿の妙薬とされ、老化防止や滋養強壮に効果があ

るといわれている。鼻血や貧血、痔にも効果が期待される。

〇昆布…腎に働きかけ水分代謝を高めて余分な水分を排出する。新陳代謝を高める効果が
期待できる。不老長寿の妙薬とさせていた。

〇黒米…消化を助ける。血の巡りを良くする。目の働きを助ける。アンチエイジングへの
期待。妊産婦の回復や子どもの成長にも良いとされる。

〇クルミ…滋養強壮。肌や呼吸器をうるおす。疲労回復。アンチエイジングへの期待。知
能向上や感情の鎮静に有益。

〇うなぎ…気力を増しスタミナを増強させる。疲労回復や身体の温め、皮膚や粘膜の潤い

を保つ効果が期待できる。

〇ひじき…血行促進を高めて水分代謝を良くする働きに期待。鉄分が多く含まれているの
で、血を補って貧血を防ぎ、肌や髪を美しく保つともいわれている。また熱を
冷やして炎症を鎮め、しこりや腫れ物を取り除く効果もあるとされる。

このように黒い食材は、さまざまなメリットがあるようです。普段の食事に必ず黒い物
が入るように心がけてみてはいかがでしょうか。もし難しい場合は、黒豆茶を飲むのも良
いです。筆者も冬場の持ち歩きドリンクは黒豆茶にしていますよ。冬は汗をかかないので
、身体に余分な水分が溜まりがち。そこから身体の不調が起こってくるので、そういった
意味でも黒豆茶はおすすめです。手作りすると格段に美味しいですが、パックになってい
て煮出すだけのものもあるので便利です。この冬は黒い食材にこだわって身体の不調を防
ぎましょう。

参考  「和の薬膳便利帳」武鈴子

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