2025.7.5UP
夏のお弁当で実践してほしい!食材が傷まない工夫とアイデア
暑さが厳しくなる季節、毎日のお弁当づくりにはちょっとした“ひと工夫”が必要です。せっかく愛情をこめて作ったお弁当も、傷んでしまうのは避けたいところ。
このコラムでは、夏場でも食材を安全に、おいしく保つための実践アイデアをご紹介します。朝の調理時にすぐに取り入れられるテクニックから、詰め方・持ち運びまで、今日から使えるヒントをまとめました。
しっかり加熱&しっかり冷ますが基本
夏のお弁当でまず大切なのは、「火の通し方」と「冷ますタイミング」。中途半端な加熱や、熱いまま詰める行為は、雑菌の繁殖を招く大きな要因になります。そして特に注意したいのが、ハンバーグや卵焼きなどの中心部。見た目で火が通っているように見えても、中までしっかり加熱されているか確認しましょう。電子レンジを使う料理も、途中で一度混ぜるなどムラなく温めると安心です。
そしてもうひとつ重要なのが「冷ます時間」。できあがったおかずは、十分に粗熱をとってから弁当箱に詰めるのが鉄則。おかずをお皿に広げて扇風機やうちわで冷ますなど、ちょっとした工夫が食材を守ります。
抗菌アイテムを味方につける
最近では、お弁当用の「抗菌シート」や「抗菌ケース」など、便利なアイテムも続々登場しています。海苔のように見える抗菌シートは、おかずの上に一枚のせるだけで細菌の繁殖を抑える優れもの。また、抗菌加工が施されたお弁当箱も販売されており、安心感がさらにアップします。お弁当箱そのものも、定期的に煮沸消毒やアルコール除菌を行うことで、清潔に保てます。そのほか、梅干しやお酢など天然の抗菌作用をもつ食材を活用する方法もおすすめ。ごはんの中央に梅干しを入れる「日の丸弁当」も、理にかなった昔ながらの知恵といえるでしょう。
詰め方と仕切りで差がつく清潔感
お弁当を詰める際のポイントは、「隙間を作らず、なるべくおかず同士が触れ合わないようにする」こと。おかず同士が直接接触すると、水分や油分が移りやすく、菌の繁殖が起こりやすくなります。シリコンカップやバラン(仕切り)をうまく使って、おかずの独立性を保ちましょう。
また、汁気の多いおかずは避けるのが基本ですが、入れる場合はキッチンペーパーで水分を拭き取ったり、煮詰めて水分を飛ばすなどの工夫が有効です。さらに、ごはんやおかずの間に「すだち」「しそ」「みょうが」などの香味野菜を挟むと、見た目も爽やかで、殺菌効果も期待できます。
保冷剤と持ち運びでしっかり対策
せっかくきちんと詰めたお弁当でも、持ち運びの時間が長くなると、安心はできません。通勤・通学中の温度上昇を防ぐために、保冷剤の使用は必須です。例えば、保冷バッグや保冷剤付きのお弁当ケースなどを活用し、「冷たいまま持ち歩く」などの工夫をすること。保冷剤はできるだけ複数使い、上からだけでなく、横や下にも配置するのが効果的です。もし職場や学校に冷蔵庫がある場合は、到着後すぐに冷蔵保存するのが理想的。保冷グッズと保存方法を上手に使い分けることで、夏でもお弁当をおいしく安全に楽しめます。
夏向きのおかず選びもひと工夫
食材の選び方も、夏のお弁当づくりでは大切なポイントです。避けたいのは、いたみやすい食材や、生もの。たとえば、マヨネーズや生野菜をそのまま詰めるのは要注意。どうしても入れたい場合は、別容器にして冷やした状態で持参するなど、工夫が必要です。代わりにおすすめなのは、しっかり加熱して味付けした「そぼろ」「味噌炒め」「カレー炒め」など、水分が少なく保存性の高いおかず。ピリッとした味付けのものは食欲もそそりますし、お弁当にもよく合います。さらに、冷凍保存しておいた自家製冷凍おかずを活用するのも賢い手段。凍ったまま詰めて自然解凍させれば、保冷の役割も果たしてくれます。
少しの気のゆるみが食中毒などのリスクを高めてしまう暑い季節のお弁当づくり。基本をしっかり守り、便利アイテムや昔ながらの知恵を活かせば、安心しておいしいお弁当が楽しめます。朝の忙しい時間でも実践できる工夫を重ねて、大切な人の笑顔につながる安心・安全なお弁当を作ってくださいね。
参考: