新米と古米の違いとは?どちらが美味しい?

11月は新米の季節。つややかで香り高いごはんに、つい手が伸びてしまう人も多いのではないでしょうか。でも、「古米との違いは?」「どちらが美味しいの?」とふと疑問に思うことも。

今回は、新米と古米の違いや見分け方、さらにそれぞれの魅力と美味しく食べるコツをご紹介します。

新米は秋から年末に出会える特別なお米

一般的に「新米」と呼ばれるのは、その年に収穫されたお米で、収穫後すぐに精米・出荷されたもの。農林水産省の定義では、収穫年の12月31日までに精米・包装されたものが新米とされます。つまり、秋から年末までが新米シーズンというわけです。新米の特徴は、みずみずしさと甘み。含まれる水分量が多く、炊き上がったときのツヤやふっくら感が段違い。噛むほどに自然な甘みが広がるのも、新米ならではの魅力です。まさに「季節のごちそう」といえる存在です。

古米は保存されて旨みが変化したお米

一方の「古米」とは、1年以上前に収穫されたお米を指します。この古米は、新米に比べて水分が抜けており、ややパサついた印象を受ける場合もあります。ただ、保存状態がよければ劣化は最小限に抑えられ、炊き方の工夫次第で十分に美味しく食べられます。むしろ、水分が抜けているぶん、炒飯やおにぎり、お弁当用のご飯には向いているという声も多いのです。

見た目や味でどう違う?新米と古米の見分け方

新米と古米の違いを見分けるポイントはいくつかあります。まず、米粒の色。新米はやや乳白色で透明感があり、ふっくらとした形状。一方で古米は黄色味がかっていたり、乾燥で表面にひび割れが見られることもあります。また、炊き上がりにも多少の違いがあり、新米は水分を多く含むため、炊飯時には水をやや控えめにするのがコツ。ツヤと粘りが強く、柔らかめの食感になります。一方で古米は水をやや多めにすることで、ふっくらとした食感に近づけることができます。

味に関しては好みによる部分も大きく、香りや甘みを楽しみたい方には新米が人気ですが、噛みごたえや料理との相性を重視するなら古米にも根強いファンがいます。

どちらが美味しい?用途で変わるお米の魅力

「新米と古米、どちらが美味しいの?」という疑問には、シーンによって答えが変わります。たとえば、炊きたてごはんをそのまま味わいたいなら、やはり新米が優勢。白ごはんだけで箸が進む、そんな幸福感があります。一方で、チャーハンやドリアなど、加熱調理する料理や味つけごはんには、粘りが少なくパラっと仕上がる古米が向いています。おにぎりやお弁当など、時間を置いて食べるごはんも、古米のほうが適している場合もあるのです。つまり、お米の美味しさは「新しい・古い」だけではなく、「どう食べるか」で大きく変わってくるということ。どちらにもそれぞれの「おいしい理由」があるのです。

新米のフレッシュさと、古米の使いやすさ。それぞれに異なる魅力があるからこそ、ライフスタイルや料理に合わせて選び分けるのが、今どきの「お米上手」なのかもしれません。季節の味わいを楽しみながら、今日のごはんも、明日の食卓も、より豊かなものにしていきたいですね。

参考:

【農林水産省】

【島田商店】

【SMART AGRI】

【なかのたにさわやか村】

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