ハーブの世界 ~クレソン~

「ハーブ」という言葉を聞いたとき、どのようなものを思い浮かべるでしょうか?

ハーブティーにハーブオイル、アロマテラピーなど、いい香りや癒しなどと結びつくイメージを抱く方も多いのでは?

あまりハーブは好きでないという方も、シソや山椒、ワサビなどは召し上がっているのではないでしょうか。実はそれらも立派なハーブ。

身近なハーブからあまりなじみのないハーブまで、あらためてその効果効能や料理との合わせ方をご紹介していきます。

今回は「クレソン」についてお届けしたいと思います。

ほろ苦いハーブのクレソンは「お肉料理の付け合わせ」という印象が強いハーブです。マスタードと同じアブラナ科の植物で、ピリリとした辛みが特徴的。その味わいを生かし、生食されることが多いです。19世紀にイギリスで栽培されるようになったことで世界各地に広がったので、歴史的な部分から見ると新しいハーブの1つです。

■クレソンの栄養価

鮮やかな濃い緑色から推測される通り、ビタミンやミネラルといった緑黄色野菜特有の栄養価が豊富に含まれています。中でもβカロテンやカリウム、鉄分などの栄養素が野菜の中でもトップクラスです。

■クレソンの効能

慢性疾患予防に効果的な栄養素が豊富に含まれているクレソンの効能は、免疫力向上、感染症の予防、がん予防などの効能に加えて、美肌効果、口臭予防などの効能も期待できます。これらのクレソンの効能は、2014年にアメリカのCDC(Centers for Disease Control and Prevention)という機関の研究結果からも示されました。

■料理との合わせ方

生食のクレソンは刺激的で少しクセになるおいしさ。とはいえ、栄養価の高いクレソンを生食で大量に食べることは実際のところあまり見られません。生食と加熱調理、それぞれの料理との合わせ方をご紹介します。

◇牛肉の付け合わせに

王道の組み合わせ。クレソンと牛肉の組み合わせは文句なしの相性です。ステーキはもちろん、牛のたたきにクレソンを巻いて食べると、さっぱりして胃がもたれません。

◇お鍋に

意外に思われるかもしれませんが、クレソンはお鍋に入れてもおいしいハーブです。加熱すると独特の辛みが消え、子どもにも食べやすいお野菜に変身。ピリッとしたクレソンもおいしいですが、くたっとして辛みの抜けたクレソンも子どもから大人までおいしく食べられますよ。

◇卵と合わせて炒め物に

クレソンは炒めると柔らかくなってとても美味。卵と一緒にさっと炒めて塩こしょうで味付けをするだけでパンにぴったりな朝のおかずが出来上がります。

いかがでしたでしょうか?あまり日の目を浴びることのないクレソンですが、栄養価的にも味的にもとても優秀。お値段も安定しているので買いやすいお野菜のです。数あるハーブの中でも取り入れやすいクレソン。ぜひ活用してみてくださいね。

魅力的なハーブの世界。次回をお楽しみに。

参考文献

https://www.cdc.gov/pcd/issues/2014/pdf/13_0390.pdf

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