二十四節気に合わせて心と体を整える“清明”

二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通じて、健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第94回は「清明(せいめい)」です。

4月5日~4月19日頃の清明の時季は、「空気は澄んで、陽の光は明るく万物を照らして、全てがはっきりと鮮やかに見える」なんとも前向きな季節です。

 今回のテーマは「中国茶」。3月になると中国では緑茶が採れ、毎年4月5日あたりに来る清明節より前に採集されたお茶は「明前(めいぜん)」という文字がお茶の名前に冠の様についています。若い茶葉の芽吹いたばかりの新芽のやわらかな味わいを楽しむことができます。

 

中国では、よくお茶が飲まれます。中国で食事をすると、必ずと言って良いほどティーポットのお茶が付きます。このティーポットの中は、プーアル茶かウーロン茶が多いような気がします。日本の水のように無料なのかと思ったら有料で驚いたのですが。中華料理は油が多いので、口の中がスッキリするお茶を食事中にたくさん飲むのです。プーアル茶やウーロン茶のような発酵系のお茶には豊富なポリフェノールが含まれ、脂肪が体内に蓄積されるのを防ぐサポートをしたり、食事から摂った炭水化物が糖になるのを抑える働きが期待できます。たっぷり飲むことで脂肪分の分解を助けてくれる役割もあるので、油っぽい料向きなのです。

 水分をたくさん摂るとむくみが気になるから・・・と控える方もいらっしゃるようですが、個人的にはあまりおすすめしません。体内の水分が不足すると不要なものを体外に排出する力が弱まり、かえって毒素(不要なもの)を溜め込みやすくなる可能性があるからです。緑茶系の中国茶はカフェインが含まれるため利尿作用が期待できるお茶。個人差はありますが、むくみを予防したい方におすすめですよ。

 中国人が日本に来てペットボトル入りのお茶を見ると、カルチャーショックを受けるそうです。中国でそう言われる理由には、「一晩おいたお茶は毒」「冷たいお茶は身体を冷やすので良くない」と聞いて育つからといわれています。今では中国もペットボトル入りのお茶が定番化してきているので、慣れている人も多いかもしれませんが、人によって、しばらく怖くて買えないそうです。

 逆に日本人が中国や東南アジアで缶やペットボトル入りのお茶を飲んで衝撃が走ることも「あるある」です。筆者も20年近く前、タイで「緑茶」と書いてある缶のお茶を飲んだら…「???」「甘い…」と、どうにもこうにも口の中が気持ち悪くなったことを強く覚えています。それから、お茶を買って飲む際は、砂糖入りか砂糖なしかチェックするようになりました。お茶の本場中国でもウーロン茶は砂糖ありとなしと2種類売られているそうです。

 今回は香りの良いジャスミン茶を使用したマーラーカオ(馬拉糕)のレシピを考案しました。中国風の蒸しケーキです。素朴な味わいの蒸しパンにジャスミン茶の香りを付けました。とても美味しくできたのでそちらもチェックしてみてくださいね。

ジャスミン茶香るマーラーカオ

https://www.mainichigrillbu.com/recipe/1243

豚バラ肉の烏龍茶煮

https://www.mainichigrillbu.com/recipe/840

参考 

 「皇朝」HP

オフィシャルメンバー:滝野香織

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