食物アレルギーの常識と非常識

食の世界の常識・非常識は、研究が進むにつれて変わりつつあります。ひとむかし前までなら「卵は1日1個まで」と言われていたのに、今では3個くらい食べても大丈夫となったり、栄養がないと言われていた食物に新たな栄養素が含まれていることが判明し、脚光を浴びるようになりました。さらに育児においても、母乳だミルクだ、果汁だ白湯だ、与えた方がいいだの与えない方がいいだの。過去に覚えた記憶をそのまま引きずっていると、実は全く違う考えが今日では主流になっていた……というケースもあるかもしれません。

そして食物アレルギーに関しても、同様のことが言えます。

年々認知度が高まりつつある食物アレルギー。今では食物アレルギーの原因となる食品のうち、特定原材料7品目は食品容器包装へのアレルギー表示が義務付けられているほどにまで厳しくなっているのをご存知でしょうか。

食物アレルギーには生まれつきアレルギーを持つパターンと、成長してから何かのきっかけで発症する場合があります。大きくなってから発症するケースには、好きすぎて食べ過ぎたから発症した……なんて言われることもあるくらいなんです。このようなケースをはじめ、実は食品として摂取する以上に肌荒れした皮膚から食物が取り込まれることが原因になることが多いそうです。ですので、ひとつの食品を素手で触ることが多い主婦や仕事に従事している人は、日常的に皮膚から食物が肌に取り込まれることがないようハンドケアをしっかり行うことが大切です。

また、その対処法に関しても、以前は全て除去すべきと言われていたアレルギーの原因食物も、今は少しずつ摂取して最終的には普通に摂取できるまでを目指す治療法がよしとされる見方も出てきているそうです。

あなたは●●アレルギーですと診断を受けたら、たとえ好きな食材であったとしても「アレルギーだから」という理由でその先ずっと食べることをあきらめるのが当たり前のように思われてきました。しかし、、将来的に食べることができる道があるかもしれないというのは希望があってうれしいものです。

とはいえ、アレルギーは場合によっては生死にかかわることもあります。決して自己判断はせず、医師の判断を仰ぐようにしてください。こちらに最新のアレルギー情報、対応医院の情報などがあるのでご参照ください。

https://www.jsaweb.jp/modules/ninteilist_general/

いつの時代もその時の情報が必ずしも正しいとは言えませんが、様々なことにアンテナを張り巡らせることで新しい情報と出会うこともあります。人から聞いたことを鵜呑みにしたり気にしすぎたりせず、確かな情報源にアプローチをして学ぶことが大切です。

参照

http://www1.nhk.or.jp/asaichi/archive/181205/1.html

https://www.jsaweb.jp/modules/ninteilist_general/

日本アレルギー協会

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