二十四節気に合わせて心と体を整える“芒種”

二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら、自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通じて、健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第51回は「芒種(ぼうしゅ)」です。

6月6日~6月20日の芒種は、梅雨の時期が始まる頃。春の乾燥から一変、ここからは湿度による体調不良が始まるという方も多いのではないでしょうか。湿度が高くなると調子が良くなる人もいれば、気分が滅入ってしまう人もいます。これは、皮膚からうまく汗が出にくい状態となり、体内に余分な湿気が溜まってしまうためと言われています。食事と生活リズムで体に溜まった余計な水分を取り除き、気・血・水を巡らせて体を元気にしていきましょう。今回は、下痢について書きたいと思います。

腹痛を伴う下痢は、TPOを選ばずに突然やってくるためつらいものです。すぐに薬で治めたいところですが、下痢になるということは身体からヘルプサインがきている証拠です。下痢は不要な水分や体の中に溜まった毒素を排出しようとする防御反応であり、理由があるから下痢が起こるのです。ですので、薬で何とかする前にまずは胃腸を温めることが大事。殺菌・解毒効果が期待できる食べ物で胃腸の働きを正常に戻すことを意識してみましょう。

下痢の中で最も多いケースは、胃腸の冷えによるものだといわれています。この時期は蒸し暑く感じることも多く、冷たい食べ物・飲み物を摂りすぎたり、過度なエアコンによる冷えで身体を冷やしてしまいがち。胃腸の冷えがひどくなると腹痛を起こすほか、胃腸の働きが鈍り消化が充分にされない状態で排泄されることも……。腸官からの水分吸収がうまくいかないために下痢が起こることもあるのです。

このような「冷え」による胃腸の不調に最適といわれているのが、しょうがやしそ、栗、南瓜など胃腸を温めて消化や排泄を助ける食材です。小豆やさやえんどう、白菜など水分の排出を促す食材を組み合わせてみたり、消化が良く、滋養強壮作用もあり、胃腸の働きを整えて下痢を止める効果があるとされている「やまいも」も下痢の時に有効な食材です。やまいもは口当たりがよく、体力を消耗していても食べやすいのも利点といえるでしょう。

細菌やウイルスによる胃腸炎などの場合は、殺菌解毒作用のある梅干しやしそを摂ってください。とくに梅干しは胃腸を温める温性で、消化を促進したり、整腸作用にも優れています。食中毒などの「食の毒」、滞った余分な水分による「水毒」を消す解毒作用に優れているといわれています。

下痢になった場合、どのような食材を食べればよいか?どのような食生活を送ると下痢になるか?日々の生活習慣を意識しておくと下痢になりにくい身体を目指せます。下痢になっても食べ物の力で治して健康に過ごしましょう!

長芋を使ったレシピはこちら

・長芋ときのこのバタポン炒め

長芋ときのこのバタポン炒め

<レシピの詳細は画像をタップしてください↑↑↑>

参考  「からだに効く和の薬膳便利帳」武 鈴子

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