二十四節気に合わせて心と体を整える”大寒”

二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら、自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通じて健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第89回は「大寒(だいかん)」です。

1月20日~2月3日頃、節分から次の暦はスタートするので、大寒は旧暦の最後を飾ります。大寒はその名の通り1年で1番寒い時期。食養生で身体を温め、身体の調子を整えましょう。今回は「牡蠣と亜鉛」について書きます。

亜鉛は栄養素の中では影が薄いかもしれませんが、とてつもなく大切な栄養素です。牡蠣が大好物な私でも、亜鉛を摂取するためのサプリメントという位置づけで牡蠣を食べています。亜鉛は、アミノ酸からのたんぱく質の再合成・DNAの合成・骨の成長・肝臓腎臓膵臓睾丸など、新しい細胞が作られる組織や器官で必須のミネラルです。

また、身体の細胞にダメージを与える活性酸素を除去する酵素の構成成分でもあり、味覚を感じる味蕾細胞や免疫反応にも深く関与しているとされています。粘膜を保護するビタミンAを体内にとどめる効果があるので、喉の痛みや鼻水、鼻づまりといった症状をやわらげてくれる効果が期待できます。白血球にも亜鉛が含まれるので、傷や病気を早く回復させたいというときにも、亜鉛は大切な栄養素なのです。文字にすると難しく感じるかもしれませんが、要するに「生命の維持と健康の維持に欠かせない栄養素」が亜鉛です。

1日当たりにおける亜鉛の摂取推奨量は、男性で10mg、女性で8mg程度です。牡蠣に含まれる亜鉛は生100gあたり14.5mg。だいたい牡蠣1個15gなので2~3個食べるのが目安です。他の魚介類や肉類にも含まれますが、牡蠣は多くの亜鉛を含むのでおすすめ。亜鉛の腸官吸収率は約30%とされていますが、ビタミンCを含む食材と一緒に摂取すると、亜鉛の吸収が良くなります。

一方で注意したいのが運動をする時。亜鉛は汗の中に含まれるので、汗をかくと亜鉛は体外に出てしまいます。運動レベルが高くなるほど、体内で消費される亜鉛の量は増加する傾向にありますので、激しいスポーツをする人は亜鉛を多く摂るよう心がけましょう。

 

生食できる牡蠣は、熱に弱い栄養素も摂取しやすいです。ノロウイルスなど食中毒のイメージが強いのが玉にキズですが、生食するときは気を付けましょう。

オイル漬けや、濃い目の味付けで煮たり炒めたりして作り置きおかずにするなど、牡蠣を少しずつ毎日食べると、「なんとなく体調が悪い」「意欲的になれない」などの“お疲れ症状”にとても効果があると思います。

体調管理は生活の基本です。牡蠣で美味しく体調管理をしましょう。

参考:「グリコ」WEB

オフィシャルメンバー:滝野香織

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