二十四節気に合わせて心と体を整える“芒種

二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら、自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通じて健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第98回は「芒種(ぼうしゅ)」です。

6月6日~6月20日頃、芒種は梅雨の時期になります。今回はハーブについてお届けしたいと思います。

「湿邪(しつじゃ)」という言葉をご存知でしょうか。東洋医学の世界では、湿度の高い梅雨時期に余分な水分や老廃物が身体に溜まることで引き起こされる心身の不調を湿邪と呼び、水の邪気を指します。梅雨寒といわれるように、気温が低くなることで生じる「外湿」と身体の内側から生じる「内湿」、この2つの側面があるとされています。今回はハーブで湿邪をコントロールしていこうというテーマでお話したいと思います。

梅雨時期は頭痛が続いたり体の内側にほてりがあるのに、手足に冷えを感じたり、むくみでだるかったりと、何となく思考がネガティブになりがちです。病院に通うまでもないけど、不調がずっと続く・・・という場合は、湿度の邪気かもしれません。外因性によるものですので、自分を責める必要は全くなし。「季節のものだからしょうがない!」と割り切って、セルフケアで乗り切る方向にマインドを切り替えてしまいましょう。そこでオススメしたいのが「ハーブ」です。

 

ハーブといっても、難しいことはありません。湿邪に有効とされるハーブはいくつかありますので、ご紹介したいと思います。

  • パセリ

付け合わせという印象を持たれる方も多いと思いますが、実は「食べる総合サプリメント」と呼ばれるくらい栄養価が高い野菜。鉄分・カリウム・ビタミンK・ビタミンCは野菜の中でもトップクラスです。カリウムを多く含むことから、むくみに効果があると言えるでしょう。

さらにピリッとした辛味や独特の芳香が、血の巡りを良くしてくれる効果も期待でき、まさに湿邪の救世主!!スーパーで売られていると使い切れるかなと不安になって買うことを躊躇しがちですが、濡らしたキッチンペーパーに包み、密閉袋に入れて冷蔵庫に立てて保管すれば、1週間くらいは鮮度を保つことができます。オリーブオイル・塩・トマトと和えるとパセリが主役の簡単なサラダになります。

  • とうもろこしのひげ

とうもろこしを買ったら、茶色く変色している部分は捨て、乾燥させてからフライパンで香ばしく炒れば出来上がり。密閉容器に入れて保存ができます。水から煮だして、お茶にしていただくとむくみに効果が期待できますよ。市販品もあります。

  • ネトル

別名イラクサ。ハーブティーとして知られていますが、専門店で入手可能です。強い味ではない、優しい芝生のような味で意外に飲みやすいです。

  • ダンデライオン(たんぽぽ)

デトックス作用があり、湿邪の時期にオススメです。たんぽぽコーヒーとも呼ばれ、コーヒーのような味が特徴です。飲みやすく、ノンカフェインというのも魅力。

 東洋医学的なセルフケアは、普段の食事や飲み物から始めるとお手軽です。お気に入りの水筒にお気に入りのハーブティーを入れて持ち歩くと、それだけでも自分を労わっている気がして気持ちがほぐれるものですよ。



レシピ:冷凍フライドポテトとしらすのガレットはこちら



参考:「タイムレスエディション」HP

   「ウーマンエキサイト」

   「からだに効く和の薬膳便利帳」武 鈴子  

オフィシャルメンバー:滝野香織

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