2019.11.11UP
クリスマスのお料理
もうすぐクリスマス。家でテレビを見ていても、街に出ても、どこもかしこもクリスマスです。クリスマスならではのお料理やケーキを想像しながら、何を食べようか?何を作ろうか?と、考えるだけでワクワクしてくるものですよね。
では、日本の定番クリスマスと言えばなにを思い浮かべますか?チキンの丸焼き、チキンレッグ、ローストビーフ、ローストポーク…。しかし映画や本で見る欧米のクリスマスは七面鳥の丸焼き「ローストターキー」を食べているイメージがないでしょうか?そもそも七面鳥を食べる起源は17世紀のアメリカまでさかのぼります。イギリスから多くの移民がアメリカに渡りましたが、風土の違いから食料生産がうまくいかず多くの餓死者を出したそうです。そこで、アメリカの先住民であるインディアンが七面鳥の飼育方法を教え、移民の命をつなぎました。その感謝の印が七面鳥なのです。大きな七面鳥はたくさんの人数で食べることができるため、大人数が集まるクリスマスに適していたのではないかと推測できそうです。
…と、ここまで書きましたが、実はアメリカのクリスマスで七面鳥を食べる家庭は極々少数だそう。七面鳥は感謝祭(サンクスギビング)で食べるのが一般的で、クリスマスはローストビーフや焼いたハムがメジャーなようです。
とはいえ、どうして欧米のクリスマス=七面鳥というイメージが日本人には植え付けられているのでしょうか。その理由の1つとして、大阪万博が開催された1970年代に外国文化に強烈な憧れを抱いたという歴史背景があります。そこで某外食チェーン店が「感謝祭に七面鳥」と宣伝し、感謝祭に馴染みの薄い日本人は「クリスマス=七面鳥」と解釈し、そこに着目した企業たちが「クリスマス=チキン」というイメージの植え付けに成功したようです。
また、イギリスの有名な小説「クリスマスキャロル」ではクリスマスに七面鳥が出される場面があるため、そのイメージも強く関係しているようです。事実イギリスではクリスマスといえば七面鳥です。そのような時代の流れを経て日本ではクリスマスにはチキンを食べるという習慣が根付きました。そもそも日本では七面鳥を手に入れることが困難です。七面鳥が焼けるような大きなオーブンがある家庭はあまりないですよね。手軽に手に入るチキンが定着したのも頷けます。
今年のクリスマスにチキンを食べることがありましたら、ぜひこの話で食卓を盛り上げてみてください。
出典:トレンド豆知識(web)
TUZURU (web)