2024.3.17UP
特別栽培、減農薬は化学肥料が使われている!知っておきたい農薬の基本知識
食に対する健康意識が高まっている近年。身体に良いというイメージが持たれがちな「減農薬」「特別栽培」という表現について、どのような基準で使用されている言葉かご存知でしょうか。
化学肥料や農薬の使用量を減量して作られた野菜や果物について、このコラムでは減農薬と特別栽培に焦点を当てた基本知識を紹介します。
正しい情報を理解した上でご自身が求める食材を見つけてくださいね。
「特別栽培農産物」とは?
特別栽培農産物とは農薬を使用していない食材ではなく、減農薬や減化学肥料を使用していることを明確にする表示ができる食材です。
スーパーなどで購入する際、消費者が安心して購入できるようにと農林水産省が基準を定めているのが特別栽培農産物。
あまり聞きなじみのない言葉かもしれませんが、基準をクリアしたもののみ表示可能であることから、安心して購入できる食材として知られており、
農林水産省の公式サイトでは「その農産物が生産された地域の慣行レベルに比べて、節減対象農薬の使用回数が50%以下、
化学肥料の窒素成分量が50%以下で栽培された農産物」とガイドラインが定められています。
化学農薬や化学肥料をたくさん使っているわけではないけど、50%は使っている可能性があるということです。
「減農薬」とは?
ネット上で検索すると出てくる減農薬という言葉。実は明確な基準が指定されておらず、農林水産省のガイドラインでは禁止されている表示です。
文字通り農薬が少ないという意味ですが、どのくらい減量すれば減農薬作物に該当するか明確な基準やルールはなし。
定義が曖昧であり、誤解を与えるケースがあったことから農林水産省「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」により平成16年に表示が禁止されました。
今日では「減農薬」という表示ができない代わりに「特別栽培農産物」の名称で基準値を作り定義しています。
農薬は安全・危険、どっち?
減農薬表示がルール違反なら危険な食材なの?と疑ってしまうところですが、農薬を使用することで害虫や雑草がつかないようにしたり、
一定量を継続的に栽培できるようにしたりと、その多くが『消費者に安心して購入してもらえるように』という思いから使用されているとされています。
どうしても農薬を避けたいという場合は、自然栽培がおすすめです。
農薬を使った食材について、ネット上では「減農薬」をはじめとするさまざまな表現が見られますが、
食材のパッケージに表示されている内容をきちんとチェックすることで農薬がどれくらい使われているのか、ざっくりとした判断は可能です。
自分や家族の体内に入る食材について、正しい知識を持った上で購入してくださいね。
参考