2025.11.3UP
ナッツ類を子どもに食べさせるのは何歳から?乳幼児が食べた場合の対処
栄養価が高く、美味しくて手軽なおやつとして人気のナッツ類。大人にとっては健康的な間食フードですが、小さな子どもにとっては「食べる年齢」に注意が必要な食品のひとつです。誤って乳幼児が口にしてしまった場合にはどうすればいいのか。
今回は、ナッツを子どもに食べさせられる年齢の目安や、もしもの際の対応方法について解説します。
誤嚥や窒息のリスクに注意
ナッツはその硬さや形状から、特に乳幼児にとっては誤嚥(ごえん)や窒息のリスクが高い食品とされています。というのも、咀嚼や飲み込む力がまだ発達していない1〜3歳の子どもが口にすると、気管に入り込んでしまう可能性があるから。実際、消費者庁や日本小児科学会では、5歳以下の子どもにはそのままのナッツ類を与えないようにと注意喚起をしています。見た目や匂いに惹かれて思わず口にしてしまうこともあるため、大人が目を離さないことが大切です。
子どものナッツは何歳から食べていいの?
ナッツ類を与えるタイミングには子どもの成長度合いなど個人差があるものの、目安としては5歳以降が望ましいとされています。この背景には、奥歯でしっかりと噛む力がつき、食べ物を小さくかみ砕いて飲み込む咀嚼機能が発達する年齢とされているからですが、5歳を過ぎたとしても、初めてナッツを食べさせるときは砕いたり、ペースト状にするなど、喉に詰まらせない工夫があると安心です。
もしも乳幼児が誤って食べたら?
「少しだから大丈夫」と思ってしまいがちですが、ナッツを誤って飲み込んでしまった場合は迅速な対応が必要です。咳き込んだり苦しそうにしている場合は、窒息や気管支異物の可能性があるため、すぐに医療機関を受診してください。症状が落ち着いていても、気管に入り込んだナッツが時間差で炎症を引き起こすこともあるため、念のため専門医に相談を。特にピーナッツなどは、呼吸器内に残ると肺炎の原因にもなり得るため注意が必要です。
アレルギーの心配も忘れずに
ナッツ類はアレルゲンとしても知られており、初めて与える際にはアレルギー反応のリスクにも気をつけたいところです。皮膚のかゆみや蕁麻疹、咳、呼吸困難などの症状が出た場合はすぐに病院を受診しましょう。特にアレルギー体質の家族がいる場合は、医師に相談しておくと安心。初めて与えるときは、ごく少量から始め、体調の良い日の午前中に試すのが基本です。
子どもの「食べたい」にどう向き合う?
上の兄姉や親が食べているナッツを見て、興味を持つ子どもも少なくありません。「食べたい」とせがまれると、つい与えたくなるのが親心。ですが、安全面を考えるなら「もう少し大きくなったらね」と伝える勇気も大切です。どうしても…という時は、細かく砕いたナッツを使ったクッキーや、ナッツペースト入りのパンなどを取り入れるなど、味への興味を満たしてあげる工夫をしてみましょう。
栄養豊富なナッツ類は魅力的な食品ですが、与えるタイミングには十分な注意が必要です。誤嚥やアレルギーなどのリスクをしっかりと理解し、安心して楽しく食べられるようにすることが、子どもにとっての「食」の良いスタートになります。正しい知識と少しの工夫で、食卓に笑顔と安心を広げてくださいね。
参考:


