2019.11.12UP
二十四節気に合わせて心と体を整える“小満”
二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら、自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通して、健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第26回は「小満(しょうまん)」です。
小満とは5月21日~6月5日頃、草木が天地に茂って気温も上がり、やる気に満ち溢れる時期です。その反面、頑張りが祟ったり準備不足に泣いたりと精神の浮き沈みも激しく、体の不調を感じる人も少なくありません。今回は小満について紹介したいと思います。
小満の時期は太陽や血液の燃えるような赤を意識すると良いと言われていますので「赤い食材」「赤い物」を選びましょう。方角は南が運気をもたらすのでインテリアにも応用して南に赤い物を置くと良いそうですよ。
薬膳で赤い食材と言えば「クコの実」。ゴジベリーという名前で近年ではスーパーフードとしても脚光を浴びていますが、薬膳の世界では既に三千年も前から「食べる生薬」として親しまれてきました。日本でも平安時代から高貴な人がいただく健康食として認知されており、健康オタクで有名だった徳川家も食していたそうです。ちなみにクコの実と聞くと、私は楊貴妃を連想します。楊貴妃は美容のためにクコの実を毎日食べていたそうですよ。
楊貴妃が美容のために食べていたと言われるクコの実の効能は実にさまざま。滋養強壮・疲労回復・貧血・胃腸を丈夫にする・アンチエイジング・血圧が気になる人・生活習慣病予防・冷え性・ダイエットサポート・ストレス・疲れ目・ドライアイ・視力低下・ガン病予防・ホルモンバランスを整える・美肌・美白・肌の透明感アップ・シミ・しわ・たるみ・肌のターンオーバー促進・乾燥肌軽減・美髪。これだけ挙がると、今すぐにでもクコの実を買いに行きたくなってしまいますよね。それほどまでに多くの効果効能が期待できる食材なのです。
クコの実の摂取目安は1日10粒程度。胃腸が弱い人は5粒くらいから様子を見ます。一度に沢山食べればよいというわけではなく、毎日食べ続けることが大切です。ただし、クコの実は女性ホルモンへの働きかけがあるので、妊活中・妊娠中・授乳中は生理周期が早まったり乱れる可能性がありますので摂取はおすすめしません。また、血圧を下げる働きが強いので、低血圧の人は食べ過ぎに注意。血糖値を下げてしまうので、食べ過ぎは低血糖を起こす可能性もあるそうです。
最後に味はどうでしょうか。クコの実はドライフルーツのような甘味はありまえん。ですので、蜂蜜に浸けて戻して食べたり、甘味がない味を生かしてサラダのトッピングにオススメです。薬膳茶としてお茶に浮かべてエキスを飲み、実もいただくのも良いですよ。キッチンから見える場所にオシャレな瓶に入れて置くとインテリアっぽくも見えます。ながら食べをするのもよし、食事のトッピングにしてみると毎日食べられますので試してはいかがでしょうか。
クコの実を使ったレシピ
クコの実中華粥
<レシピの詳細は画像をタップしてください↑↑↑>
参考 「二十四節気に合わせ心と体を整える」村上百代
「五性五味帰経がひと目でわかる食品成分表」杏仁美友
「SLOW BEAUTY」WEB