おしゃれFOODIEがいく〈オイルの話〉

FOODIE(フーディー)とは、美味しい時間を楽しむことに積極的な人たちを指します。レストランがお客を選ぶ時代はもう終わり。いつ、どこで、何を、誰と、どのように食べたいかは自分で決める!そんなFOODIEがこれからの食文化を作り出す未来もそう遠くはありません。

そんなFOODIEが注目している新しい食文化について、今回は「オイル」をキーワードに紹介したいと思います。

筆者が学生だった頃、オイルは病気の元凶でした。というのも、人工的なオイルや動物性の粗悪なものばかりがクローズアップされていたからです。そんなオイルですが、今日では健康に欠かせない大切な要素となり、質の良いオイルは適量に摂った方が良いというのが現代の考え方となりました。スーパーマーケットにも豊富な種類のオイルが並ぶようになり、「どのオイルを選ぶのが正解なのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。今回は植物オイルについて解説していきます。

エネルギーを代謝するオイルには、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分かれます。飽和脂肪酸は常温で固体化することが多く、酸化しにくいと言われています。さらに消化されにくく、血管内で固まりやすいという特徴があり、心臓血管系のリスクがあります。ただし、飽和脂肪酸の中でも中鎖脂肪酸だけは体に蓄積せずエネルギーとして代謝されるオイルとして知られています。

常温で液体である不飽和脂肪酸は酸化しやすいオイルです。エネルギーや細胞膜の材料として使われ、体に蓄積しづらい特徴があります。血液中の余分な中性脂肪を減らし、血栓を防ぐ機能もありますので、ぜひ積極的に摂りたいオイルがこの不飽和脂肪酸です。もう少し詳しく説明すると、不飽和脂肪酸は「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分かれ、一価不飽和脂肪酸には「オメガ7」「オメガ9」、多価不飽和脂肪酸には「オメガ3(α-リノレン酸・EPA・DHA)」「オメガ6(リノール酸・γリノレン酸・アラキドン酸)」に分かれます。

1日に必要なオイルの目安量(g)は「体重(kg)÷2」。脂肪摂取基準よりも少ないのは、食事の中で肉や魚などから摂る脂質があるからです。全体脂質量のうち、オメガ6とオメガ3の割合を2:1にすると良いと言われていますので、このバランスを目指してみましょう。しかしながら、オメガ6のリノール酸は現代の食事において過剰摂取が問題となっています。規定よりも摂りすぎてしまうと体内で炎症を起こしてしまう可能性があるので要注意です。そこで活躍するのがオメガ3。摂取することでその炎症プロセスを抑制が期待できるのです。

では、オメガ3系のオイルにはどのような種類があるのでしょうか。日頃から摂取しているオイルを見直してみましょう。

〈オメガ3系オイルの一例〉

・亜麻仁オイル

・エゴマオイル

・サンチャインチオイル

・チアシードオイル

・キウイシードオイル

これらのオイルを普段の食事に取り入れながらオメガ6を減らすことが大切です。この機会に食生活の中で「過剰分」を「不足分」に置き換えてみてはいかがでしょうか。市販のお菓子や外食が多い場合、オメガ6を過剰摂取している可能性があります。次回のコラムでは、オメガ3オイルについて掘り下げる予定ですので、こちらもお楽しみに。正しいオイルの知識を持った上でご自身の生活に取り入れていきましょう。

参考 「読むオイル事典」YUKIE 主婦の友社

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