食卓に並ぶジャムはどうやって作られる? 意外と知らないジャムの歴史

甘くて美味しいジャムは昔から愛されてきた食事のお供。近年はジャムの種類が増え、定番の果物ジャムだけでなく、野菜ジャムやヘルシー志向のジャムが登場し、巷では「こだわりジャム」がプチブームとなっているそうです。

今回はそんなジャムの歴史や作り方に焦点を当ててみることに。日本の四季を活かしたこだわりの素材と製法でMade in Japanジャムを作るセゾンファクトリーより、プロモーションチームの菅原さんにジャムの作り方を教えて頂きました。

ジャムは紀元前からあった!?とっても長いジャムの歴史

私たちが何気なく食べているジャムの歴史はなんと紀元前から!1万年以上前の旧石器時代後期に、人類がミツバチの巣から蜜を取っている風景がスペインの洞窟で発見され、土器で煮た跡が見つかっていることから「人類最古の保存食品」だったと言われているのだとか。紀元前では王族や貴族たちに好まれていた高級食品とされていたジャムも、時代を経た現代では誰もが美味しく食べられるものとして世界中でつくられるようになりました。

果物を旬ではない季節でも美味しく食べようとした先代の知恵が保存性に優れたジャムを発明し、今も昔も変わらずに親しまれているのです。

紙容器よりビン容器?保存性に優れているのは?

保存食とも言われているジャムですが、保存されている状態によって日持ちに差が出てしまいます。セゾンファクトリーの菅原さん曰く、ジャムを保存する最大のポイントは腐敗菌を増やさないこと。一般的なジャムに瓶詰めが多いのは、熱い状態でジャムをビンに入れてから冷却することでバキューム効果が働いてビンと蓋がしっかり密着できるから。ビンの中を真空状態にさせることで腐敗菌が抑制し、長期保存が可能となるのです。紙容器よりもビン容器の方が長期保存に向いていると言われるのは、このような背景があるためです。とはいえ、現代は技術が進歩しています。紙容器でも空気を通さない優秀なものもあるそうですよ。

普通のジャムとこだわりのジャム、何が違うの?

お気に入りの果物があれば、自宅でも作ることができるジャム。ですが、最近は専門店で発売されているこだわりジャムに熱い視線が注がれています。一般のジャムとこだわりジャム、一体なにが違うのでしょうか?

■素材の質が違う!

こだわりジャムは原料である果物の品質が大変優れています。近年では作り手の顔が見えるようにと、どんな農家で作られたという情報が提示されるようになりましたが、まだまだ一部に過ぎません。こだわりジャムは美味しくて安心安全な果物を作る農家と工場を厳選しています。各メーカーの公式サイトに、こだわりの詳細が掲載されていますので、自分の好みにあったジャムを探してみてはいかがでしょうか♪

■作る順序が違う!

一般的なジャムの作り方は、最初の時点で果物と砂糖を一気に煮込みます。ですが、ちょっと手の込んだジャムに仕上げる場合は違うのだとか。各社によって独自のレシピが存在しますが、セゾンファクトリーの場合は素材本来の風味を活かすため果物を先に煮込み、そこから少しずつ砂糖を加えて味を調整していきます。糖度を調整することで、素材本来の味と香りを楽しめるというわけです。

糖度が低いジャムは砂糖が少ないため「果物の味を優先したい」という人向き。ただし通常のジャムよりも賞味期限が短めで180日くらいが目安となります。一方でお砂糖がたっぷり入った糖度が高いジャムは保存期間が長く、平均して1〜2年の日持ちができると言われています。自分のライフスタイルに合わせて、ぜひお好みのジャムで食卓を華やかにしてくださいね。

取材協力:

セゾンファクトリー https://www.saisonfactory.co.jp/

参照:

日本ジャム組合 http://www.jca-can.or.jp/~njkk/

ジャムの専門ページby PINTORU https://food-drink.pintoru.com/jam/

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