消費税が増税する影響は?メリットとデメリットを解説

2019年10月1日より、8%から10%に引き上げられる消費税。家計にも大きな影響を与えるため、そのメリットとデメリットをしっかり把握しておきたいものですよね。今回は消費税増税が与える影響についてお届けします。

消費税を引き上げる理由は?

消費税を増税する一番の理由、それは簡潔にまとめてしまうと「少子高齢化社会」に備えるためです。高齢者の人口が増え続けるということは、医療や介護といった社会保険料などの負担を現役世代が負うという意味。少子化に対応する子育て支援も同様です。とはいえ、財源を確保するために所得税や法人税を引き上げれば、現役世代に負担が集中してしまうのは言うまでもありません。そこで考えられたのが、消費税の増税。高齢者を含めて国民全体で社会保障の財源を確保していこうという目的から、消費税の引き上げが決まったとされています。

消費税増税のメリットは?

消費税の増税にメリットはあるのか。分かっているようで分からない「消費税増税のメリット」をまずはチェックしてみましょう。

■安定した財源になる

国を支える大切な財源となる国税の中でも、大きな割合を占めているのが「消費税」「所得税」「法人税」の3つ。買い物をしたときにその場で課せられる消費税は、安定した国の財源であり、医療や介護、年金、生活保護など、私たちの生活に関わる費用として割り当てられます。また、徴収された税金は地方自治体にも分配されるため、地方の行政をサポートする力にもなります。

■税金の負担が平等

基本的に「所得税」「法人税」を実質負担しているのは、現役世代。消費税を上げない代わりに他の税金を引き上げれば、当然ながら不満の声も高まります。全ての世代から平等に税金を徴収する消費税の公平性は、現役世代の負担を軽くする効果があるともいえるでしょう。

■今後の行政サービスが充実する

消費税引き上げで実現する政策として、財務省では以下のような可能性を公式サイトで公開しています。

・待機児童の解消

・幼児教育、保育の無償化

・高等教育の無償化

・介護職員の処遇改善

・低所得高齢者の介護保険料軽減

・年金生活者支援給付金の支援

消費税増税のデメリットは?

では、消費税増税のデメリットはどうでしょうか。予測されるリスクをまとめてみました。

■物を買わなくなり節約志向になる

消費税が上がれば、それまで以上に「節約しよう」と購買意識が低くなります。とりわけ、低所得者の買い控えは避けられません。事実、消費税が5%から8%に増税されたときもデフレが起こりました。一時期、話題となった「ミニマリスト」のような人が、さらに増える可能性も……。

■失業者が増えて景気が悪化する

増税前を狙って一時的に景気は上向きになるのが増税前の傾向ですが、増税後は一変。その反動で一気に消費が落ち込みます。モノが売れなければ企業の業績も下がり、倒産や廃業で失業者が増加し、国全体の景気が悪化してしまうことに繋がります。

消費税が増税される裏側には、少子高齢化という大きな問題が関わっています。不足している資金を誰がどうやって負担するのか?と考えたときに、出した答えが今回の消費税増税。キャッシュレス決済やポイント還元など、サービスを上手に利用しながら、個々の消費税対策を考えてみてくださいね。

参考:

財務省 公式サイトhttps://www.mof.go.jp/

国税庁 公式サイト https://www.nta.go.jp/

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