日本の消費税10%は高い?世界で見る消費税事情

10月より開始された消費税10%への増税。ここ数十年の間に3%、5%、8%、10%とグングン上がってしまうと、ものすごい負担を背負っているような感覚になりますよね。

とはいえ、国民目線で見る消費税と世界で見る消費税の感覚は違います。ここでは、日本の消費税と世界の消費税事情を比べてみたいと思います。

日本の消費税はいつから?

日本における消費税の歴史は1979年から。一般消費の税導入や売上税が政策として提出されましたが、国民の反対によって成立できませんでした。ですが、1988年12月に消費税法が成立され、平成元年となる1989年4月に3%の消費税がスタート。1997年に5%、2012年に8%と引き上がり、2018年に税率10%への引き上げを表明。こうした歴史から消費税の増税が施行されているのです。

世界の消費税と比べてみると?

賛否両論の消費税10%ですが、世界の消費税と比べてみるとどうでしょうか。そもそも消費税を世界で初めて導入したのはフランスです。付加価値税(別名:VAT)と呼ばれ、商品やサービスには20%の税率が課せられており、日本でも今回導入された軽減税率を上手に活用しているのが特徴です。また、他国でもこの付加価値税は150以上の国と地域で実施されています。

〈世界の消費税(付加価値税)〉※20191月時点

デンマーク:25%

スウェーデン:25%

ノルウェー:25%

イタリア:22%

オランダ:21%

ベルギー:21%

フランス:20%

イギリス:20%

オーストリア:20%

ドイツ:19%

中国:16%

フィリピン:12%

韓国:10%

インドネシア:10%

タイ:7%

シンガポール:7%

台湾:5%

カナダ:5%

こうして比較すると、ヨーロッパ諸国の消費税率(付加価値税率)は日本の倍以上。その背景には、日本と同じく少子高齢化による財政状態の悪化という課題を抱えているとされています。

とはいえ、増税したことで経済成長につながった国もあります。例えば付加価値税25%のスウェーデンは国民の幸福度指数が高い国として話題を集めています。教育は大学まで無料、20歳未満と85歳以上は医療費が無料、失業者に対する復職制度など、限りあるお金を国民のために使うという政策が「福祉国家」としての評価を得られたというわけです。

消費税10%が施行されたとはいえ、また近いうちに上がる可能性を秘めている消費税の増税。軽減税率が適用される品目や、ポイント還元を有効活用するなど、自分なりに消費税と向き合ってみてはいかがでしょうか。

参考:

国税庁公式サイトhttps://www.nta.go.jp/

PRESIDENT Online https://president.jp/

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