二十四節気に合わせて心と体を整える“立秋”

二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら、自分の内側に耳を傾け、
自然の流れに沿った食事を通じて、健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第78回は「立秋(りっしゅう)」です。

8月7日~8月22日頃の立秋は、本格的な酷暑の時期。今回のテーマは今や夏野菜の代表格「ズッキーニ」です。

筆者の中でズッキーニはシャレた野菜です。幼い頃は存在していなかったように思いますが、1980年代には新しい野菜として日本に入ってきていたそうです。
原産地は北アメリカ南部からメキシコで、ヨーロッパに渡って栽培が始まり、イタリアや南フランスで特に好まれて広く普及したそうです。ちなみにズッキーニはイタリア語です。日本ではバブル期のイタリアンブームで「オシャレな野菜」として知られるようになり、昨今では1本100円くらいで買える庶民の夏野菜になりました。

ズッキーニはきゅうりの仲間に思われがちですが、南瓜の仲間です。つるなし南瓜の一種で、未熟なうちに食しています。完熟してから食べる普通のかぼちゃに比べると、糖質とでんぷんが少ないのでカロリーが低いです。そしてかぼちゃと同じ緑黄色野菜なので、βカロテンを多く含みます。さらにウリ科なので、カリウムも多く含みます。こうした栄養を持ち合わせているため、ズッキーニは糖質オフの食事に欠かせない野菜として新たな注目を浴びています。クセがなく万人から好まれ、お値段もお手頃なズッキーニですが、どう調理すればいいのかわからないという声も聞きます。

ズッキーニは洋野菜ですが、実は和洋中と幅広く展開できる万能野菜。一般的には、オリーブオイルでソテーし、塩コショウで味付けし、肉や魚の付け合わせに最適です。南仏のトマト煮込み料理ラタトゥイユにも欠かせませんね。オリーブオイル×トマトに合わせると間違いなしの美味しさ。カレーの具材としてもオススメです。加熱すると茄子のような食感になりますが、煮崩れしにくいので扱いやすいのも嬉しいポイントですよね。

そんなズッキーニ。和食にするならスライスしてレンジ加熱し、胡麻和えにするのがオススメ。ごま油×塩こんぶで和えるのも簡単にできます。思い切って縦に千切りにしてきんぴらにするのも美味しいですよ。
筆者はよくズッキーニを中華炒めにします。オイスターソースとの相性がとても良いのです。生食も可能で、ナムルにして韓国風、ナンプラー×レモン汁でタイのソムタム風にするのも美味しいです。
切り方は、輪切りが一般的ですが、縦に切ると食感が良くなり、違った野菜のようになるのでぜひ試してみてください。

ズッキーニの鮮やかな緑色は見ているだけでも元気になりますよね。この夏はズッキーニ料理のレパートリーを増やしてみませんか??

(オフィシャルメンバー:滝野香織)

参考「独立行政法人農林水産消費安全技術センター」web

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