ウイルスや病気から体を守る免疫力とは?免疫機能の働きをチェック

新型コロナウイルスの流行で、よく耳にするようになった「免疫力」という言葉。なんとなく理解できるけど「詳しく説明してください」と改めて言われると、説明に迷ってしまうことありませんか?この機会に、ウイルスや病気から体を守ってくれる「免疫力」の働きをチェックしてみましょう。

「免疫力」とは?
免疫とは、外部から体内へと侵入してくる抗原(=ウイルスや細菌など)に対抗するための力です。例えば、インフルエンザや風邪、食中毒の原因といわれているウイルスや細菌も、免疫力が高い人であれば跳ね返すことができます。
つまり、体にとって「敵」となるものを識別し、守ってくれる防御システムが免疫力というわけです。この免疫力には大きく分けて2つの種類があるので、まとめてみました。

■自然免疫
ウイルスや細菌が体内に入ってきたとき、体を守るために最前線で活躍してくれる生まれながらに備わっている免疫です。「マクロファージ」「NK細胞」「顆粒球」「樹状細胞」と呼ばれるものが該当します。

■獲得免疫
自然免疫でカバーできなかった病原体や細菌、ガン細胞のように体に現れた病原体に対抗してくれる免疫です。「T細胞」「キラーT細胞」「ヘルパーT細胞」「制御性T細胞」「B細胞」と呼ばれています。病原体やウイルスを記憶するため、2回目以降に出会うと効果的に攻撃ができます。

「免疫細胞」はどこにあるの?
免疫細胞は体の中を巡る血液とリンパ液に流れているものですが、免疫細胞の5〜6割が集まるといわれている1番の部位は「腸」です。特に小腸は、免疫細胞が最も多い場所として知られているのだとか。健康をキープする際に「腸内環境を整えよう!」「腸内の善玉菌を増やす食事を摂ろう!」とテレビ番組や雑誌で紹介される理由に、こうした免疫細胞とのつながりがあることを考えると頷けますよね。

体内の免疫システムは15歳までにできあがるといわれており、20歳を越えると少しずつ免疫力が落ちていくとされています。コロナウイルスで家族の健康が心配される時期ですが、心にストレスを受けるだけでも免疫を弱めてしまいますので、ネガティブな言葉に反応しないことが大事。
美味しいおうちごはんを家族みんなで楽しく食べる、たったこれだけで免疫機能にも良い影響を与えてくれますので、ぜひ意識してみてはいかがでしょうか。

参考:
京都大学 再生医科学研究所 再生免疫学分野 河本宏研究室サイト
http://kawamoto.frontier.kyoto-u.ac.jp/
中外製薬 公式サイト https://www.chugai-pharm.co.jp/

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