二十四節気に合わせて心と体を整える“秋分”

二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら、自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通じて健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第81回は「秋分(しゅうぶん)」です。

9月23日~10月7日頃、秋のお彼岸時期です。今年は22日がお彼岸のお中日。今回のテーマは「カジキマグロ」です。

カジキとマグロは違うので、カジキマグロはマグロではありません。一般的なスーパーマーケットで見かけるのは、メカジキが多いかなと思います。メカジキの旬は9月から冬にかけて。世界中の温かい海ならどこでも生息しているので産地はさまざまですが、宮城県気仙沼での水揚げ量が多く有名です。

近年は冷凍技術や輸送技術の進歩により、国内産、外国産と冷凍状態でその多くが出回っています。ほとんどの場合は解凍品がスーパーマーケットに並びますが、たまに生のメカジキを見かけます。

そんなメカジキ、筆者は見かけたら必ず買います。脂が染み出てくるほど多く、ほろほろふっくらと軟らかく美味しいのです。冷凍品を解凍したメカジキと全くの別物といえる美味しさですよ。解凍のメカジキは、身がギュッと詰まっていて、繊維が強く、咀嚼能力や嚥下能力の低い小さい子や高齢者には飲みこみにくいのが難点ですよね。再冷凍は厳禁です。ドリップが出ているものは避け、油や小麦粉などで表面を覆って、高温短時間で加熱するといくらか改善されるかと思います。身の中に脂や水分を留めることを意識しましょう。
 
さて、続いてはメカジキの栄養です。なんといっても高たんぱく低脂肪!ミネラルもビタミンも豊富です。オレイン酸も多く、もちろんDHA・EPAが豊富。筋力アップを考えている人やダイエットをしている人にもおすすめの食材です。もちろん美肌や子どもの成長に必要な栄養素もたくさん含まれています。

切り身で売られているメカジキには、ほぼ骨がないので食べやすいのも魅力ですよね。コロコロにカットしたり、ステック状に切り分けられるので、調理の幅も広がります。たんぱくな味なので、和洋中どんなお料理にも合いますよ。味付けもさっぱりからこってりまで、何でも美味しいです。

今回はサラダにのせる調理方法を提案しました。肉サラダのような感覚でグリルしたカジキマグロを乗せます。肉より魚を多く食べた方が良いことはわかっていても、なかなかバランス良く食べられないことも多いですよね。さっとグリルして野菜に乗せるだけで簡単にプロテインサラダの完成です。メカジキなら生臭さも少なく、どんなドレッシングとも相性抜群。メカジキを使いこなして、手軽にお魚補給しましょう!

参考  
「毎日新聞」WEB
「城ヶ島水産」WEB
「オリーブオイルをひとまわし」 WEB

(オフィシャルメンバー:滝野香織)

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