お酒を飲み過ぎたら?二日酔い・悪酔いを和らげる漢方

新学期や新生活など、春は新しいことが始まる季節。その一方で、歓迎会やお花見などお酒を飲む機会が多く、つい飲み過ぎてしまった!という方も多いのではないでしょうか。
お酒を飲み過ぎて、二日酔いや悪酔いが続くとおうちごはんの内容も乱れがちになるもの。でも、できれば薬には頼りたくない…という方なら自然生薬の漢方がおすすめ。今回は二日酔い・悪酔いの症状を和らげてくれる漢方について、ロイヤル漢方クラブ顧問の医師 木村好珠先生に教えていただきました。

漢方の購入方法は?
漢方の購入方法は主に3パターンです。
1. 薬局で購入する
2. 漢方の相談を受け付けている漢方薬局で薬剤師から購入する
3. 漢方内科や漢方クリニックで医師に処方してもらう
市販薬や漢方薬局での購入した漢方でも効果はじゅうぶん期待できますが、原因がわからない症状やひどい症状で悩んでいる場合は、何らかの病気が隠れている可能性も。気になる場合は漢方内科や漢方クリニックで自分の体質を医師にチェックしてもらった上で、処方してもらうのがベストです。

二日酔い・悪酔いにおすすめの漢方は?
一時的な二日酔いや悪酔のためにお試しで漢方を飲んでみたいという方なら、薬局で手に入るものがおすすめ。二日酔いや悪酔いでよく飲まれる漢方を3つまとめてみました。


二日酔いの定番漢方 「五苓散(ごれいさん)」
漢方で二日酔いや頭痛、顔のむくみといった症状を緩和させたいなら、まず試していただきたいのが「五苓散」。二日酔いはお酒を飲み過ぎて体の水分調整ができていない状態です。五苓散は、この体内水分を整えることで二日酔いに効果があります。飲んだ後の服用でも効果が期待できますが、あらかじめ飲んでおくと効果的。五苓散は体質を問わず使いやすいことも特徴です。

アルコールに弱い方におすすめ「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」
漢方の中では比較的飲みやすいといわれている「黄連解毒湯」は、お酒を飲むと顔が赤くなりやすい方、アルコールに弱い方におすすめの漢方。お酒を飲む前、30分くらい前に飲んでおくと二日酔いや悪酔いを和らげてくれます。もちろんお酒を飲み過ぎてしまった方にもOK。体力がふつう以上にある方向けです。

五苓散の強化版!「茵蔯五苓散(いんちんごれいさん)」
五苓散に胆汁分泌を促す作用のある茵蔯蒿(いんちんこう)を加えた処方。肝臓を守ってくれる漢方であり、二日酔いの症状全般に効果が期待できます。炎症を抑えてくれる効果も。

「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」
胃腸を守る漢方。気持ち悪い、吐き気、胸やけなどの悪酔状態におすすめです。日頃から胃腸が弱くて下痢しやすい人に向いています。
上記に紹介した漢方は一般的に多く普及している一例であり、症状や体質によって処方される漢方は異なります。また、合併症や服用中の薬に影響することもあるので、必ず医師または薬剤師の指導の下で服用しましょう。

そして、その独特な風味が苦手という方が多い漢方は、自分の体に合うものを選ぶことが大事。本当に体に合う漢方であれば、ハーブティーのような感覚で美味しく感じられるのが漢方の不思議なところです。反対に体が拒絶するほど飲みたくないと思ってしまう漢方は、体に合っていない可能性があります。飲むこと自体がストレスになっては意味がありません。「イヤだ」という感覚は飲む飲まないの基準にもなりますので、「これなら飲める」という漢方を見つけたら 継続して飲んでみてくださいね。

協力:
ロイヤル漢方クラブ顧問・医師 木村 好珠 (きむら このみ)
漢方医学、精神科医、健康スポーツ医を専門分野として活躍。
金王坂クリニック非常勤医
ロイヤル漢方クラブ 顧問
一般社団法人国際統合治療協会 理事
他、病院常勤医等
【ロイヤル漢方クラブのあんしん漢方】

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