2019.11.11UP
二十四節気に合わせて心と体を整える“大雪”
二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら、自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通して、健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第15回は「大雪(たいせつ)」です。
大雪とは12月7日~12月21日頃、いよいよ冬本番の時期を指します。ふとテレビを見ていると、だんだん冬特有の商品が増えてくることに気が付き、そのフレーズや音楽で「また冬が来たなあ」としみじみしてしまいます。季節の仕事の話をしますと、12月13日が新年を迎える準備の日とされています。筆者はというと、まだ新年の準備というよりは、クリスマスの準備で頭がいっぱいだったりするのですが、皆さんはいかがでしょうか?
この頃に心がけることは、とにかく体を冷やさないようにすること。前回もコラムでお伝えしましたが、「冷えは万病のもと」です。また、この時期は抜け毛に注意という話を聞いたことがありますか?夏の紫外線ダメージに秋の乾燥、そして12月の冷えが抜け毛につながるのです。髪の毛とつながりの深い腎の冷えが抜け毛の原因にもなるので、冬の時期はできるだけ入浴をしましょう。お風呂に入りながら腰を回す体操などを取り入れると骨盤をほぐれるのでオススメです。とくに腰を回す運動は体全体を温めてくれるので、じっと寒さに耐えるより柔軟に動かす方が身体にも良い影響を与えてくれます。
そしてなんといってもこの時期は風邪に注意です。近年では風邪を引いたらどうするか?という考え方から、風邪をひかない体づくりに考え方がシフトしています。免疫力を上げる〇〇といったフレーズも良く耳にするようになりました。中医学的な考え方では、秋のうちに肺を丈夫にしておき、皮膚粘膜の抵抗力をつけておくことが大切とされています(肺に効果のある食事は秋のコラムを参照ください。)冬はとにかく冷やさないことが重要です。
ここで冬のオススメ食材を挙げてみましょう。まずは黒い食材です。黒豆、黒ゴマ、黒米、ごぼう。それから体を温める食材として、生姜、長ネギ、しそ、にら、パクチー、シナモンなど。お肉を選ぶなら、最近はスーパーでも見るようになったラム肉がオススメです。ラム肉は体を温める力が強く、血液も補います。さらに腎機能をサポートし、スタミナをつけて足腰を丈夫にすると言われている食材。まさにこの時期に気を付けるべき、腎、スタミナ、足腰を網羅するぴったりの食材なのです。ただし、ラム肉は苦手な方も多く、なかなか手に取りにくいのが唯一残念なところ。とはいえ、手軽にレシピが手に入るこの時代だからこそ美味しく食べる方法はたくさんありますので、これを機に積極的に調理してみてください。
ちなみに筆者はラムしゃぶが大好きです。まだ食べたことのない方は、この記事を読んだ「縁」だと思ってぜひ食べてみてください。ラム肉×鍋×薬味で体が心から温まりますよ。
出典:「二十四節気に合わせ心と体を整える」村上百代
「薬膳ごはん」杏仁美友
せんねん灸(web)