料理と子ども - 幼少期から料理に触れることの大切さについて

自分が曲がりなりにも「料理」といえるものを始めた最初の記憶は、小学校高学年の頃。それ以来、料理というものに魅了され続け、今に至ります。

我が家の子どもたちには小学校低学年頃から少しずつ料理を手伝ってもらい、外部向けには小学校1年生からの料理教室を開催しています。ひらがなを覚えたばかりくらいの子でも簡単なことから初めることで、包丁や火を使って料理ができるようになってしまうのです。

子どもたちに料理を教える立場として実感している、幼少期から料理に触れることの大切さ。今回はそのことについてまとめてみます。



◾️つくる喜びを知る

切ったり丸めたり炒めたり。

おままごとの延長のような作業で料理が完成するという工程は、初めて料理をする子どもたちにとってはとてもうれしいもの。「自分でできた!」という成功体験は、何にも代えがたいものですし、自分が作ることで嫌いだったものもおいしく食べられることもあります。小さいときに料理を作る楽しさを知ることができると、その後も料理に対してプラスイメージを持つことができます。

◾️栄養について学ぶ

健康に生きる上で欠かせないのは食事。

何をどのように食べると体にいいのか、そういったことを小さいときから知っておくのは一生の財産になります。基本的な知識を小さい頃に学ぶことができれば、無理なダイエットで体調を崩したり、ジャンクフードばかり食べて太ってしまうといった思春期に抱えやすい問題を未然に防ぐことができます。

◾️「残す」とはどういうことかを考える

子どもの頃は好き嫌いがある子が多いです。「フードロス」なんていう言葉を耳にする機会が増えたとしても、出されたものを食べているうちは何がいけないのかあまり実感がわかないもの。自分で料理を作ってみると、残されると作った人が悲しむ、食材が無駄になる、ということを肌で感じることができるようになります。

◾️物の単位を知り、算数の知識を活かす

魚であったら1尾なのか、1切れなのか。野菜は1本なのか1杷なのか、1株なのか、など。食材の単位は様々です。実際に料理をすることによって、物の単位を知ることができます。また、料理に計算は欠かせません。レシピの倍量を作ったら分量はどうなるか、3%の食塩水に入れる塩の量はどのくらいか、など。学校で習っている算数が、実際にこのように役に立つのだと知ることができます。

◾️食べ物の産地を知り、世界に目を向けるきっかけになる

肉や魚や野菜など。国産のものもあれば輸入物もたくさんあります。どのような食材が海外から輸入されているのか、国内産のものであればどの地域のものが多いかなど、意識せずとも自然と社会科の知識まではいってきます。



子どもと一緒に料理をするのは時間もかかりますし危険もあるので面倒なことも多いのですが、そこから広がる世界はとても広く、人生を豊かにしてくれます。小さいお子さんがいらっしゃる方、まずは一緒にお買い物から、いかがですか。



参照:なし

オフィシャルメンバー:戸根 みちこ

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