二十四節気「寒露」抜け毛の話

二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら、自分の内側に耳を傾け、自然の流れに食事を通じて健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第82回は「寒露(かんろ)」です。

10月8日~10月22日頃を指す寒露は、陽気も良く、秋の食材が出揃い、何をするにも過ごしやすい時期ですよね。そんな不調とは無縁のようなこの時期に、なんとなく感じていた「抜け毛が多いかも…」という不快な悩みが今回のテーマです。
 
健康な45歳女性の1日当たりの平均抜け毛量は100本くらい。少ない時期では50本程度であることに対し、秋は1日200~300本も抜けているといわれています。(ちなみに髪の毛の全体量は約10万本といわれています)

秋に抜け毛が多いのはなぜか?この理由には2つの有力な説があります。ひとつは、夏の紫外線によるダメージがたまって秋に抜け毛としてあらわれる説。大量の紫外線に加え、帽子をかぶるため頭皮が蒸れてしまうなど、夏のダメージは計り知れません。そしてふたつ目は、人間も動物ですので冬毛に抜け替わるという説です。どちらにせよ1か月くらいで元に戻るので心配はいらないとのことです。
 
では髪の毛に良い食べ物とは何でしょうか。シャンプーやトリートメントで補修はできても、髪の毛そのものは健康にはならないのだそうです。そして身体の一部である以上、やはり食べ物が大事になるのです。

まず、たんぱく質。髪の毛のハリやコシを生むのに欠かせませんし、髪の毛はたんぱく質でできています。次に髪の毛の根源である頭皮の健康に関わるビタミン類。とくにAとEは、美肌にも欠かせないビタミンとして知られていますよね。そして、髪の毛のたんぱく質である「ケラチン」の合成に欠かせない亜鉛。亜鉛が不足すると髪のもとになる毛母細胞の細胞分裂が滞ってしまいます。食物から摂取するしかない亜鉛は、身体に貯蔵しておくこともできないので日々の食事から亜鉛を摂れるよう心がけましょう。中医学では「髪の毛は血のあまり」と言われており、摂取した栄養が髪の毛の生成にまわるのはほとんど最後だそうです。

 抜け毛の原因は、紫外線や食べ物だけではなく、ホルモンバランスの乱れ・加齢・ストレスが主たる原因といわれています。抜け毛対策をしっかりするのであれば、頭皮の健康に目を向けましょう。現代人は頭や目の使いすぎで頭皮がカチカチに凝り固まっているともいわれています。頭皮を揉むようにマッサージをして血流をアップさせてあげましょう。そうすることで、毛髪に栄養が供給されやすくなります。

秋は抜け毛の多い季節。そう分かっているだけでも気持ちはラクになるのではないでしょうか。美味しい秋の食材をたくさん食べて、滋養を付けていきましょう!


参考:
「ウエザーニュース」WEB
「もう悩まない!元気な髪復活計画 女子のための髪育レッスン」浜中聡子 著

(オフィシャルメンバー:滝野香織)

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