「二十四節気に合わせて心と体を整える”立冬”」

二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら、自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通じて健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第84回は「立冬(りっとう)」をお届けします。

11月7日~11月21日頃、「冬」という文字が出てきても、まだ秋を満喫している時期。まだまだ美味しい秋の味覚を楽しみながら、来たる冬を乗り切る食養生をしたいところですね。 

今回のテーマは「きのこ×発酵食品で免疫力アップ」です。きのこは1年中価格が安定している家計にやさしい食材。そして食物繊維の宝庫でもあります。食物繊維は腸の善玉菌のエサになるので、腸内環境が整います。そして、味噌や甘酒など麹菌による発酵食品、乳酸発酵の漬物やキムチは、腸内の善玉菌を増やすことができます。すなわち、きのこ×発酵食品で善玉菌を増やして腸内環境が整い、免疫力がアップする可能性があるというわけです。 

よくよく考えると、きのこも発酵食品も「菌」ですね。なんと「菌」は訓読みで「きのこ」と読むそうです。相性抜群なのも納得です。きのこに含まれている豊富なビタミンB群は、身体の代謝機能を高める効果が期待できる栄養として、美肌やダイエットに良いことで知られていますよね。免疫力はストレスとも関係が深く、きのこにはストレスオフに効果が期待できるGABAも含まれます。さらにβグルカンは、免疫力アップ界の有名選手。腸内の免疫細胞に直接働きかけて免疫細胞を活性化させます。

味噌・醤油・甘酒は「麹菌」。消化を助けて腸内環境を改善させます。うまみの宝庫であり、同じくうまみの宝庫であるきのこと合わせると、うまみが幾重にも重なり美味しさが増します。

チーズ・ヨーグルト・キムチ・ぬか漬けなどに含まれている「乳酸菌」は、腸内の善玉菌を増やして免疫力をアップさせるだけではなく、乳酸菌が作り出した乳酸が腸の中の有害菌の増殖を抑えることで腸内フローラを整えることができます。

パン・ワイン・日本酒・味噌・醤油に含まれているのは「酵母菌」。こちらも腸内の善玉菌を増やして腸内環境の改善に役立ちます。

腸内は、脳の次に神経細胞が集中している場所。ヒトの免疫機能を担う器官である腸を健康に保ってくれる食材のひとつが「きのこ」なのです。菌活のポイントは①良い菌を身体に取り入れること②身体の中の良い菌を育てることの2点です。きのこ×発酵食品で免疫力をアップさせ、これからの季節、体調を崩すことがないように過ごせるとよいですね。

参考 

「産地直送きのこ家」WEB

「アサヒビール株式会社」WEB

オフィシャルメンバー:滝野香織

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