おしゃれFOODIEがいく〈口内世界旅行~タイ~〉

世界が移動を制限し、気軽に旅行を楽しめなくなってもう随分経ちました。まだまだ外食も旅行も思いっきり楽しめるわけではありません。そこで提案したいのが「口内世界旅行」!おうちで世界の料理を作って、旅行気分を味わいましょう。

 第10回は “タイ”です。微笑みの国タイ。雨季と乾季があり、高温多湿。1年中、日本の7・8月頃の気候と言えるような暑い国。筆者は無性にタイ料理が食べたくなるほどタイ料理が大好きです。初めてタイ料理を食べた時の衝撃は今でも忘れません。食べたことがない味と香りにワクワクしました。今回はどうでしてタイ料理がこんなにも人を魅了するのか書きたいと思います。

 タイ料理がなぜ美味しいか、それは5つの味と香りに起因すると言います。

  1. 「辛味」:唐辛子やコショウ
  2. 「酸味」:ライムやタマリンド
  3. 「甘味」: ココナッツミルクやパームシュガー
  4. 「塩味」:ナンプラーや塩
  5. 「うま味」:えび味噌やナンプラー

さらにタイ料理は、レモングラス、コブみかんの葉、パクチーなどのハーブで「香り」を添えるのが特徴です。どれも主張が激しい調味料なのに、組み合わせの妙で絶品の料理が生まれるのです。ハーブの中でもパクチーは独特ですよね。パクチーはタイのイメージが強いですが、中国やインドやアラブ圏、ヨーロッパでも広く使われています。日本にも平安時代に伝わったそうですが、何年か前のパクチーブームまでは日の目を浴びなかったように思います。日本のパクチーブームは異常で、本場タイ本国でもパクチーだけを山盛りサラダにして食べることはないそうですよ。タイや中国では、自分の健康状態や体調に合わせてパクチーやハーブの量を調節するそうです。

  

 タイ料理を食べに行くとテーブルに必ずある4つの調味料。これを「クルーン・プルン」と呼びます。高級レストランにも屋台にもるもので、砂糖、ナンプラー、粉唐辛子、唐辛子入りの酢と中身は決まっています。あっさり味に仕上げてある麺料理などに、自分の好みでカスタムすることが前提だそうです。

 タイはカレーも独自の路線です。もとはインドから伝わったようですが、基本的にココナッツミルクにカレーのペーストを溶かすスタイルで、インドのカレー粉のようなスパイスは使われません。その代り、コブみかんの葉やレモングラス、パクチーといった香草を多く使い、爽やかで複雑な味に仕上げます。日本のカレーのようにルウが存在するわけではないので、サラサラのスープのようです。米はインディカ米で、日本のお米と違ってパサパサしていて粘り気がありません。サラサラでスープ状のカレーには、同じくサラッとしたお米が合います。

 食いしん坊な日本人は家でも簡単に本格的なタイ料理を楽しめるキットやレトルト食品をたくさん開発しています。タイ独自の食材をすべて揃えることは大変ですので、自分のお気に入りのキットを探してみるのもおすすめです。美味しいタイ料理を食べて暑さを楽しみましょう!

レシピ:「スイカジュース」はこちら

   :「冬瓜ココナツカレー」はこちら

参考:「タイ国政府観光庁」HP

オフィシャルメンバー:滝野香織

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