二十四節気に合わせて心と体を整える“大雪”

二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら、自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通して、健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第39回は「大雪(たいせつ)」です。

12月7日~12月21日頃を指す大雪ですが、大雪が降る季節とまではいかないものの、二十四節気は中国の文化となるためこの時期は大雪になります。年の瀬で気忙しく、身体の冷えも気になり出すタイミングですよね。そんな大雪の時期に合わせて、今回は老若男女問わず人気の高い「マグロ」についてご紹介したいと思います。

1年中出回っているマグロ。実はこの魚、「旬」がありません。なぜならマグロ漁船は1年中「旬」を追い求めて世界中を移動しており、その場で瞬間冷凍しているからです。国産の生マグロの旬は秋冬とも言われますが、大型魚ですので脂肪のノリについて固体差が大きく左右してしまい、季節で変化しないのです。

では何故この時期にマグロかというと、マグロは薬膳の世界では温性(身体を温める)で気や血を補う作用があるとされているからです。寒さや冷えで血や気の巡りが悪くなり、元気が出ない、やる気が出ない、冷え性に苦しむ……このような体調不良が起きやすい季節にピッタリなのです。

栄養学的な面でのマグロは、DHA、EPA、タウリン、鉄、ビタミンDが多く含まれています。DHAは脳と神経組織の発育を助けて維持し、EPAは血液をサラサラに。タウリンは血液中の中性脂肪やコレステロールを減らして血圧を正常に保、肝臓の解毒効果を強化します。肝臓の機能を正常に保つことは、アンチエイジングにも繋がりますので積極的に摂っていきたいですよね。また、魚の鉄分はヘム鉄ですので吸収率が高い優秀な鉄分だと言われています。ビタミンDはカルシウムとリンの吸収を助け、免疫力アップの効果が期待できるなど、とにかくマグロは栄養がいっぱい。この他にも、栄養素の代謝を助ける成分が含まれるビタミンB6やパントテン酸も多く含まれています。ナトリウムとのバランスをとるミネラルとして知られているカリウムも豊富で、これは神経や筋肉の機能に関係します。もちろん魚ですので良質なたんぱく質が含まれているのもマグロの特徴。赤身の魚ですので肉よりもずっと優秀なたんぱく源なのです。

年末年始は手巻き寿司や握り寿司、お刺身を口にすることが多くなりますよね。マグロは身体を温めてくれる食材ですが、お刺身は陰性なので身体を冷やしてしまいますので食べる際はワサビや生姜など身体を温める効果が期待できる食材と一緒に食べるのがオススメです。加えてワサビには解毒作用と利尿作用、生姜には魚の臭みとる効果がありますので、お刺身を食べる時は薬味も必ず一緒に食することが大事です。そして、温かい汁物やお茶も必ずセットにしてくださいね。胃を温めることで、消化を促進し食中毒を予防できますし、何より身体が温まります。冷えは万病のもと。食事で冷えない身体を手に入れましょう。

マグロを使ったレシピはこちら

・マグロカツ

マグロカツ

<レシピの詳細は画像をタップしてください↑↑↑>

参考 「薬膳 Daily Kitchen」WEB

「農林水産省」WEB

「女子栄養大学」WEB

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