小麦と米粉どっちが体にいい?グルテンフリーを続けるメリットと表示の見分け方

グルテンフリーという言葉から健康志向の高い方たちが使う食材に「米粉」が話題となっていますが、小麦と米粉どちらが健康にいいのでしょうか。

2022年よりリニューアルしたグルテンフリーの認証マークに関する情報と併せて解説していきます。

そもそもグルテンフリーは体にいいの?

米粉と小麦の違いといえば、グルテンが入っているかどうか。

ネット検索に出てくるグルテンフリーを語る情報の多くは「グルテンフリー=健康にいい」というイメージですが、グルテンを摂取することが悪いというわけではありません。

古くから米を主食としてきた日本人が海外の食文化を取り入れることによって小麦を食べる機会が増えてしまった、ここが大切なポイントです。

というのも、小麦が使われている食品は、パンやパスタをはじめ、ケーキやクッキー類などの洋菓子と多岐にわたります。

食の多様性から日常で小麦を口にする機会が格段に増えてしまった、つまり小麦を食べ過ぎてしまうことが問題ということです。

近年は米粉を使ったパンやパスタ、ビーフン、フォーなど多くの食品が店頭に並び、小麦以外の選択肢が登場しました。

小麦に偏り過ぎない食を意識する「ゆるグルテンフリー」が最近は推奨されていますので、小麦を食べ過ぎない意識が健康な体づくりにつながるのだと考えられます。

ちなみにグルテンが入っているとはいえ、小麦も栄養価の高い食材のひとつです。

食べ過ぎはおすすめできませんが、逆にグルテンフリーを気にしすぎて栄養バランスが偏ったり、ストレスになるのは避けたいところです。

グルテンフリーは本来、セリアック病患者に向けた食事のひとつ。

小麦アレルギーがない方でしたらグルテンフリーにこだわるのではなく、栄養バランスに意識を向けてみてください。



新しくなったグルテンフリーの認証マーク

アレルギーなど体への害がない限り極端に意識する必要はないグルテンフリーですが、

健康思考から小麦を摂りすぎないということで食品を買う際にグルテンフリーかどうかをチェックしながら食を選ぶことはもちろん問題ありません。

2022年3月にグルテンフリー認証マークがリニューアルしたGFCO(Guluten-Free Certification Organization)は、グルテンが一定量以上含まれていないかをチェックできるマーク。

2005年頃に始まったといわれており、GFCOが世界でも認知度の高い認証機関として知られています。

ちなみにアメリカでは国の法律でグルテンフリーの含有量基準値が決まっており、GFCOのグルテンフリー基準値はその半分(10ppm以下)で設定されているのだとか。

というのも、セリアック病や小麦アレルギーの方にとって最も重要なのは、グルテンフリーの含有量。

原材料で使用しておらず「フリー」と記載されていても、同じ機械や設備で製造する他食品から一定以上のグルテンが入る可能性があるので、その場合も必ずパッケージに表示する必要があります。

2023年の現時点では日本にグルテンフリーの認証機関はありませんが、日本産の米粉を原材料にした商品に表示できる「ノングルテン」というJAS認証が最近登場しました。

このノングルテン米粉の表示は、グルテン含有量が「1ppm以下」となる米粉を「ノングルテン米粉」と表示する仕組み。

今後はこうした食品がますます登場する機会が増えそうです。



認証マークを得るためには、安全性を確保するための検査や管理体制が必要です。

同じ食品を購入するにしても、こうした認証マークをチェックして選んでみるというのも、健康な食卓を意識するひとつの目安になるのではないでしょうか。



取材協力

【ケンミン食品株式会社】

参考

【Be-fun Labo】

【日本米粉協会】

【GLUTEN FREE GFCO】

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