2019.11.13UP
子どもに教えたい「マナー」のナゼ? ~和食の配膳~
配膳の並びにお箸の持ち方、魚の食べ方。子どもたちに教えたい、伝えたい「マナー」はたくさんあります。でも子どもたちはそんなのお構いなし。子どもに理解しやすく楽しく学べる「マナー」のナゼ?についてご紹介します。
マナーとはそもそもなんでしょう。
ちょっと大げさかもしれませんが、私は、マナーはその人自身を示すものだと思っています。料理の作り手、食材の作り手への感謝が自然と現れるのがマナーです。最低限のマナーを守ることで、食卓を囲むほかの人に嫌な思いをさせることもなく、食事がもっと楽しくおいしいものになると思います。
そんな最低限のマナーを、豆知識とともにストンと子どもたちのお腹に落としてみたら?
マナーを身に着けた子どもたちがたくさん育っていく日本の未来は明るい!そんな風に感じられるのです。子どもたちに伝えていきたい「マナー」の在り方をさっそく見ていきましょう。
まずは、和食の基本。配膳のルールから。
国によってマナーはそれぞれ異なりますが、やはり日本人ですから和食の配膳くらいは覚えておきたいもの。
和食の配膳は、右手前に汁物、左手前にご飯。主菜は右奥、副菜は左奥、副副菜は真ん中。
このような配膳になったのも、じつはちゃんと理由があるんですよ。
例えば、和食では『ばっかり食い』は嫌われますね。これは、ご飯と塩気のあるおかず類やお味噌汁を交互に口に入れることにより、おかずの塩気をご飯で中和する『口内調理』が前提となっているため。
そのためには、合間に食べるご飯は一番手にしやすいところにあるのが合理的。
ご飯が左手前にあることで、お箸を右手に持った時に一番手にしやすい場所にくるのです。
そして、右手前の汁物。口にする頻度が高い分、こぼれやすいものなので、手を伸ばさなくても取れる右手に置くのです。
ちなみに、食べる順番も汁物が最初とされているのには理由があります。
汁物を飲んで箸先を最初に濡らしておくことで、そのあとに食べるご飯がお箸についてしまうのを防ぐことができるのです。
一つ一つの配膳に理由があることが分かると、なんだかおもしろいものですね。
こんなことを子どもたちに話ながら、楽しく「マナー」を身に付けてもらえると嬉しいです。