2019.11.13UP
二十四節気に合わせて心と体を整える“雨水”
二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通して、健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第44回は「雨水(うすい)」です。
2月19日~3月4日頃を指す雨水は厳しい寒さから少しずつ春に向かっていくことを感じ、降る雪が雨となり、積もった雪が溶けて水になる時期です。今回は春の息吹そのものである「山菜」について書きたいと思います。
山菜とは、山に自生している食用植物の総称です。もちろん季節に応じて採れる山菜はさまざまですが、3~4月に採れる春の山菜は「新芽」であることが多く、植物のパワーがみなぎっているように思います。ひと昔前であれば冬の間は葉野菜が少なく、春の山菜はまさに待ちに待った葉野菜でした。現代では山菜もハウス栽培されるようになり、春になるとスーパーのコーナーにも山菜が並ぶようになりました。春の山菜を春に食べることは冬に貯めこんだ栄養や余分な老廃物を排出・解毒することができますので、やはり旬のものを食べることは大切なことです。
では山菜の種類について見ていきましょう。スーパーに並ぶ身近なものから掘り下げていきます。まずは雪解けと同時に地面から顔を出す「ふきのとう」。春の使者とも言われるこの山菜はフキのつぼみに当たり、独特な香りと苦味が特徴です。つぼみがまだ硬く閉じていて、小振りなものが苦味も少なく良いとされていますが、フキノール酸と呼ばれる苦み成分は咳止めや花粉症予防に効果があるとされ注目を集めています。香り成分のフキノリドは消化液の分泌を促進し、胃を丈夫にして腸の働きを整えてくれるという効果もあるのだとか。早春の食材ならではの効能ですね。
次は山菜の水煮でお馴染みの「わらび」。山菜の水煮の中に入っている歯ごたえのある紫がかった緑のような植物です。アクが強く、アク抜きに時間と手間がかかるのですが、味の良い人気の山菜です。
他にもタラの芽(山菜の王様)、うど、こしあぶら(山菜の女王)、セリ、行者ニンニク、うるい、タケノコも春先のスーパーに並びます。近年は前よりもスーパーに並ぶ山菜の種類が増えたように思います。せっかく食材の調理方法が気軽にネット検索できる世の中なのですから、この春は山菜を調理してみてはいかがでしょうか。そのほろ苦さに春の息吹を感じ、身体が目覚めるような感覚を体験できると思います。
山菜を使ったレシピはこちら
・山菜おこわ
<レシピの詳細は画像をタップしてください↑↑↑>
参考 「おしえて!田舎センセイ!」WEB
「美味食材」セコムWEB