二十四節気に合わせて心と体を整える“夏至”

二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら、自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通して健やかで彩り豊かな毎日をおくる。第4回は「夏至(げし)」です。6月21日~7月6日頃、1年で最も昼が長く、最も夜が短くなる夏至から11日目を「半夏生(はんげしょう)」と呼び、この日までに田植えを終えるべきとされています。また半夏生にとれる野菜は毒気を含むと言われ、畑仕事を休む時期とされていました。

この半夏生にまつわる食材といえばタコ。主に関西での風習のようです。田植えが終わって農家は一休み。田植えを終えた農家が神様にタコを捧げて豊作を祈ったことから始まりました。というのもタコといえば八本足。このタコ足のように稲がしっかり根をはるように、タコ足にある無数の吸盤のように稲も沢山実ってほしい、そんな想いを願ったという説があります。とはいえ、実利的な面もきちんとあります。タコには疲労回復の効果が期待できる「タウリン」が含まれていることから、昔の人は長年の経験からタコを食べると田植えの疲れが回復すると知っていたのですね。もちろんこの時期のタコは旬を迎え、色つやが良く、柔らかくて最高においしくなります。2017年の半夏生は7月2日(日)。タコ飯、酢の物、あえ物、タコ焼き…旬のタコを食べて夏に弾みをつけてみてはいかがでしょうか。

また、この時期はすべてが満ちてデトックスしていく絶好のタイミング。骨盤が最も緩むといわれる時期でもあるので骨盤の歪みに悩む人はこの時期に骨盤調整を行うとより効果が期待できます。骨盤回りには体幹をつくるインナーマッスルや、姿勢の基本となる仙骨があります。仙骨を立てるエクササイズは身体を整える基本です。

最後に「夏越しの祓い」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。頂点に達してこれから次の流れを迎える、そんなときには神仏に感謝を伝えてみてください。合わせて、不要なものを捨てて良いものを引き寄せる部屋の断捨離をすると心身ともにデトックスすることができます。皆さまにとって有意義な夏至をお過ごしくださいね。

【出典】
「二十四節気に合わせ心と体を美しく整える」 著者:村上百代

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