2019.11.11UP
料理の幅を広げる、調味料のこと ~味噌~
毎日の料理に欠かせない調味料。定番で使うものもあれば、たまに使うもの種類もさまざま。
今回は、日本の食卓に欠かせない「味噌」についてお話しします。
日本の伝統的な調味料である「味噌」。大豆や米、麦を主原料とし、塩と麹を加えてできる発酵食品として、私たちにとって身近な食材の一つです。味噌の種類から役割、効果まで、さっそく見てみましょう。
味噌の美容効果
美容に気を使われている方は、発酵食品を積極的に取り入れている方も多いと思います。
味噌は、他の発酵食品同様、美容にうれしい成分がたくさん含まれています。
例えば、味噌の植物性たんぱく質には、体内で合成できない9つの必須アミノ酸がバランスよく含まれています。さらに、髪や肌を健康に保つビタミンB2、腸内環境を整えてくれる乳酸菌なども豊富。毎日摂取することで、美活ができる食材なのです。
味噌の種類
味噌を分類する場合、主原料・味・色などで分類することができます。
今回は、見た目ですぐに分かる「色別の分類」をご紹介します。
・白みそ:甘口
・淡色味噌:甘口〜辛口
・赤みそ:辛口
これらの色の違いを見分けるポイントは、「主原料の違い」「麹量の違い」「発酵期間の違い」などによって生まれます。
地域によって使われている味噌の種類が多岐に渡るのが、この調味料の面白いところ。
白みそは甘口、赤みそは辛口。淡色味噌は甘いものから辛めのものまで幅広く揃っています。
味噌の働き
味噌には、味付け以外にも様々な働きがあります。
その中でも代表となる、3つの働きをチェックしてみましょう。
・風味付け
味噌の魅力はその香り。味付けだけでなく、風味をつける働きがあります。とはいえ、味噌の香りは加熱しすぎると飛んでしまいますので要注意。香りを楽しむときは、味噌を入れた後はあまり加熱しないようにするか、数回に分けて入れるなどの工夫が必要です。え
・うま味をつける
味噌には発酵の過程で増えるグルタミン酸などのうま味成分が含まれています。これは、味噌の熟成期間が長いほど多く含まれます。このため、味噌を食われることでうま味がぐっとアップするのです。
・においを消す
味噌に含まれているたんぱく質には、消臭効果もあります。そのため、においの強い肉や魚を調理する際に味噌を使うことで、生臭さを消すことができます。
味噌漬けの魅力
働き者の調味料「味噌」の威力を最も実感できるのが味噌漬け。
味噌に酒とみりんを加えて柔らかくしたものに、肉・魚・豆腐・卵黄などをつけてみてください。保存性、香りがアップすることはもちろん、うま味が増して、あまりの美味しさに驚く人もいるのではないでしょうか。
豆腐の場合なら、味噌に漬けておくと、ねっとりとしたチーズのような風味を持つ豆腐の味噌漬けができあがり。卵黄の味噌漬けも中が半熟となり、うま味と香りが生のものとは全く異なる珍味に生まれ変わります。
味だけではなく美容効能や健康にもうれしいことが盛り沢山の「味噌」。毎日の食卓に活用して、おいしく食べてキレイを目指しましょう。
出典:知っておきたい栄養学(学研)