自律神経を整える食事とタイミング

自律神経とは自分の意思に関係なく刺激に反応して体を機能するものです。例えば暑い日に汗が出て体を冷やし体温を調節しているのも自律神経の役割。この自律神経には交感神経と副交感神経2つの働きに分かれます。それぞれ別々の働きをしており、交感神経は体を活発に動かすときに働き、副交感神経は体を休めるときに働きます。これらがバランスを取り体の調節をしているというわけです。ところが食生活の乱れや睡眠など不規則な生活やストレスが原因で自律神経のバランスが崩れると、疲れやすい、イライラする、不安な気持ちになる、といった症状が起こります。今回は自律神経を整える方法をお届けします。

1.自律神経のバランスを取るには?

人間の体には1日のリズムを刻む体内時計が備わっているといわれています。朝になると目が覚めて交感神経が優位になり体温や血圧が上がり、夜になると休息モードになり副交感神経が優位になり眠くなる。この流れが正常な体内リズムなのです。ここで注目したいのが1日は24時間ですが、体内時計は24.5時間であること。つまり30分ずれているのです。このズレを調節する方法として朝日を浴びたり、朝食を摂るということが大切になります。

また、朝食は1日始まりであり、低い体温を上げる役割を持ちます。ですので、エネルギーの素となる炭水化物(ごはんやパン、麺類など)とたんぱく質(卵や納豆などの大豆製品、肉、魚)、野菜類を組み合わせて食べるのがオススメです。難しく考える必要はなくて、例えば前日の夜に残った野菜の入ったお味噌汁の中に溶き卵を加えるだけでもOKです。朝ごはんを食べれば交感神経が優位となり体温もグッと上がり集中力が増します。日中の活動がスムーズになるので、ぜひ意識してくださいね。日中に交感神経が優位になり夜に副交感神経が優位になることで自律神経のバランスが整うのです。

2.ストレスによる自律神経の乱れ

ストレスを認識するのは脳の視床下部。過労や不安、コミュニケーションの悩みなど、ストレスを感じれば常に交感神経ばかりが優位になりやすくなり、自律神経のバランスが乱れやすくなります。自律神経の乱れは肉体的・精神的不調につながりますので、毎日元気で過ごすためにもストレスと認識する脳を元気にすることが大切です。脳は沢山のエネルギーを使う臓器です。しっかりとエネルギーを送り込む栄養として主食であるごはんやパン、麺などに含まれているブドウ糖を摂取しましょう。食事の際には主食を抜かずに食べることで脳にエネルギーが送り込まれやすくなります。脳は24時間働いていますから、1日3回しっかり食べてくださいね。

いかがでしたでしょうか?「ちょっと疲れているかも」と感じている方は、もしかしたら自律神経が乱れているかもしれません。朝ごはんを食べること。そして炭水化物を摂ることを意識してみるとよいでしょう。

参考文献

・e-ヘルスネット(厚生労働省HP)

・栄養学の基本がまるごとわかる事典(西東社)

・栄養の教科書(新星出版社)

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